行動ターゲティングと地域ターゲティングを活用して店舗誘客を活性化
DLPOによるターゲティングに留まらず、DLPOでまずA/Bテストを回していこうと思うようになりました
DLPOによるターゲティングに留まらず、DLPOでまずA/Bテストを回していこうと思うようになりました
現在運営しているのは、新品カメラや周辺機器、その他家電の販売を行っているキタムラネットショップ、中古カメラの販売・買取を行っているキタムラネット中古、プリントサービスや年賀状の注文サイト、フォトブック作成サービスなどを提供するサイトや、当社が運営する写真館「スタジオマリオ」があります。
EC事業は過去に専業子会社を設立して開始し、その後、お客様のニーズとして「商品の受け取りなどに店舗を活用したい」などのお声があり、ならばECビジネスも屋号をすべて「キタムラ」に統一した方が良いだろうということで、事業を社内に統一し、当社のEC事業部及びデジタルマーケティングで運営しています。
キタムラは「お店があってこそのビジネス」という側面があります。他のECサイトではネット上での売上げを大きく伸ばすことにプライオリティを置いていらっしゃるところもあるかもしれませんが、当社の場合、ECサイトはあくまで店舗の販売機能を補完する存在ということを大切にしています。
そうですね。当社の主力製品がカメラということもあり、ECサイトでの平均売価が数万円と、かなり高額のお買い物をしていただいています。売れ筋は10万円以上のものですから「通販だけで買うのはちょっと怖いな」と感じる方も少なくありません。
今でこそネットショッピングは日常になりましたが、立ち上げ当初はもっとそうした意識が高かったと思います。カメラには周辺機器も多く、またメンテナンスの機会も多いため、ユーザ様は店舗との密なコミュニケーションを望まれている傾向があります。
そこでEC経由のお客様に店舗への動線をお示しし、サイトは店舗販売の補完機能として役割を果たすということを考えています。
もちろんECの利便性や手軽さ、安心感を好まれるお客様も大勢いらっしゃいますから、そういう方にはサイト上ですべてが完結するようにもなっています。
ECサイトは利便性や閲覧性の高さを提供し、店舗は安心感やおもてなしの心をお届けするという具合に、互いがそれぞれの弱点を補いあえている感じがありますね。役割分担をはっきりすることで、カニバリゼーション(自社競合)を防ぐこともできています。
店舗では陳列できる商品数に限りがあり、どうしても一日で接客できるお客様の数も限りがあるので、接客用のタブレットを用意して従業員がお客様と一緒にネットショップの商品を検索していただくこともあります。
当社の場合は、ネットショップでお求めいただいた場合でも店舗でお受取になる場合は決済を店頭でしていただき店舗の売上げに換算されますから、長く購入を悩まれたお客様の売上げが、朝、起きると店舗につく形になっていたなんてこともめずらしくありません。「軸足は店」という土台を持ちながら、両者の長所を活用できているかなと思います。
Webサービス全体という意味では、数十名と大所帯で運営しています。ただしこれには外部ショッピングモールサイトの運営スタッフや自前で行っているコールセンターや配送業務の担当者も含みます。営業・マーケティング業務を行っているのはそのうち十数名です。
ECサイト、スタジオマリオとも、いろいろなお客様がそれぞれの目的に沿ってサイトを来訪されますので、その目的に合った情報を適切に表示するということを大切にしています。情報を多く掲載して、お客様がサイトの中で迷子になってしまうようだと離脱を生んでしまう原因になりますので、過去の閲覧履歴などからお客様の好みを推定して、目的のサービスへスムーズに誘導できるようにと心がけています。
ECサイトではやはりコンバージョンの数ですね。スタジオマリオについては、もちろんコンバージョン(予約)もありますが、それ以上にお客さまとのリレーションシップを大切にしています。
というのも、一度のサイト訪問で撮影予約まで至る方というのは少ないんですね。皆さん、何度もサイトを訪問されて、さまざまなことを検討した上で意思決定をなさいます。その間には料金の確認をすることもあれば、自宅からの距離だったり、さらにはどんな衣装があるかということも当然何度もチェックされます。
そのためにリレーションシップが高まるほど、コンバージョン率も上がっていく傾向にあるんです。なので、繰り返し来訪していただけるかという数値は非常に大切にしています。
やはり、お客様に対して適切な情報を適切なタイミングで出すためにはどうするかということをつねに考えています。
かつてECサイトではメールの配信頻度に比例して商品が売れていた時代がありましたが、今はそうではありません。でも当然、待ちの姿勢だけでもいけませんから、どのタイミングで、どんなお客様に、どのような情報を提供するかということを大切にしています。そのために過去の行動履歴を分析し、たとえばキヤノン派なのか、ニコン派なのかなども踏まえて、スタジオマリオ同様、適切な情報が表示されるようにということを行っています。
そうですね。やはり軸足は店舗ですので、キタムラの店舗に親近感をもって来店回数を増やせるような施策が打てればいいと思っています。
そのために、地域分析ができているお客様には、DLPOのエリアターゲティング機能を活用して近隣店舗のブログを表示したり、店の顔が見えるような仕掛も行っています。スタジオマリオもそうですが、マスに向けてはTVCMなどを活用し、Webではできる限り、距離の近い情報提供を行いたいと思っています。
A/Bテストについては、とにかくコンテンツを作り込んでテストを行うというイメージを持っていましたが、それだと数がこなせないなというのが悩みでした。でもDLPOを使えば、そんなに作り込まなくてもテストを回していけるというか、むしろ数を回すことの重要さを認識するようになりました。今は7割ぐらいの完成度でも、まずはテストにかけてPDCAを回していこうと考えていますし、DLPOによってその回しやすさを実感していますね。
新品のカメラは高額なので、条件次第で金利手数料が60回払いまで無料になる支払い方法(ショッピングクレジット)をご利用いただいているのですが、今までは商品をカートに入れる段階でこの決済方法をご案内していただいていたんですね。しかしカートの中でも決済方法の選択肢としてショッピングクレジットを見せるようにしたら、利用者がグンと増えたという事例がありました。それまではカートに入れる段階で充分訴求できていると考えていたので、この結果は意外でしたね。
そうなのかもしれません。分割払いが手軽に利用できるようになって、月々のお支払い額が小さくなったので、周辺機器や関連品などの「ついで買い」も増えるという効果もあり、CVR、平均購買単価ともに上昇しました。
「こんなに使えるのか」「ここまでやれるのか」と思うほど、ツール機能がたくさんそろっているなという印象です。そして営業サポートの方との会話などで、ツールの使い方などでヒントをもらえるのはありがたいですね。また、コストが非常に低価格であることもDLPOさんの強みかなと印象に残っています。
ツールの機能に加えて、どれだけサポートしていただけるかという点で差が出てくるのかなと感じています。
これまでも私どもが「効果なかったな」と判断したものに関しても、「こういうことが分かりますよ」「ここは次にも活かせると思うので、こうすればもっと良くなると思いますよ」と指摘していただけることなどがあって、「なるほどな」と思うことがよくありました。そのおかげで本来だったらあきらめてしまうような施策が次につながったりしているので、これからもテストアイデアや結果の分析方法、改善方法の着眼点など、これまでの知見を生かしたアドバイスをいただければいいですね。
「カメラのキタムラ」も「スタジオマリオ」も、やはり店舗へ足を運んでもらえるようなサイトづくりをもっと進めていきたいですね。
これまでもDLPOの担当者さんは、自分たちの気づかなかった点を指摘してくれたり、さすがプロだなと感じていますので、これからも一緒にサイトを改善していく方向を向いていただけるとうれしいです。
(記事の内容、肩書きなどは2018年9月現在のものです。)