コンバージョン施策改善の成功事例を紹介!CVR向上の必須ポイント“5選”も解説

WEBサイトの効果を高めるために、コンバージョン施策の成功事例を知りたい方も多いのではないでしょうか。自社の状況に近い事例を研究すると、コンバージョンを上げるためのヒントが見つかりやすくなります。成功のポイントを自社のWEBサイトでも生かしてみることで、より高い成果を得られるようになるでしょう。

この記事では、コンバージョン施策の成功事例を、その理由も含めて紹介します。また、コンバージョン率(CVR)を向上させるための必須ポイントも紹介しますので、WEBサイト改善の参考にしてみてください。

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コンバージョンとは

そもそもコンバージョンとは、どのような意味なのでしょうか。ここでは、コンバージョンやコンバージョン率の定義をわかりやすく解説します。

コンバージョンとコンバージョン率

コンバージョン(CV)とは、WEBサイトの訪問者が、運営者側の期待する行動を起こしたことを指します。WEBサイトによってコンバージョンの内容は異なりますが、具体的には以下のようなアクションが代表的です。

  • 商品やサービスの購入
  • 無料体験の申込み
  • 資料請求
  • 問い合わせ
  • 採用ページへの応募

WEBサイトでコンバージョンを獲得できるかどうかによって、事業全体の業績も大きく変動します。そのため、コンバージョンはサービスサイトやECサイトの運営をはじめ、WEBマーケティングで非常に重視される指標です。

また、WEBサイトの訪問数のうち、コンバージョンにつながった割合を「コンバージョン率(CVR)」といいます。コンバージョン率は、以下の計算式で算出することが可能です。

コンバージョン率(%)=コンバージョン数(CV)÷ セッション数(訪問数)× 100

コンバージョン率が高いほど、WEBサイトがユーザーのニーズに応えており、効率良くコンバージョンを獲得できている状態といえます。そのため、魅力的なWEBサイトを作る上で、コンバージョン率を意識することも重要です。

より詳しいコンバージョンの解説はこちらをご覧ください

コンバージョンはゴール設定が重要

コンバージョンは、何を目標に設定するかによって、獲得の難易度が変わります。

例えば商品の購入は、資料請求よりも訪問者の心理的なハードルが大きく、コンバージョンの難易度は高くなります。コンバージョン率についても同様です。コンバージョン率の平均値は一般的に1~3%といわれていますが、ハードルの高いコンバージョンを設定するほど、数値は低くなる傾向にあります。そのため、コンバージョンやコンバージョン率を指標として追いかける際は、事前にWEBサイトのゴールを明確にしておくことが重要です。

コンバージョン施策改善の成功事例

コンバージョンを増やすためには、コンバージョン施策の成功事例を自社で試すことも有効です。ここでは、コンバージョン施策の成功事例を、成功の理由も含めて解説します。

ボタン、メインビジュアル、利用イメージの多変量解析でCVRが119%改善

auフィナンシャルサービス株式会社では、クレジットカード「au PAY カード」のランディングページにおいて、コンバージョン施策の改善に取り組みました。

最初に行ったのは、コンバージョンボタンの形や色、ボタン内のテキスト、メインビジュアルに関するABテスト(A/Bテスト)です。その後、申込みボタンに付随するクレジットカード画像のサイズ、コンテンツの表示順、利用できる店舗のロゴの有無などについて多変量テストを実施しました。多変量テストとは、複数の要素を組み合わせ、効果を検証するテストです。

ABテストの結果、申込みボタン内に「最大10,000ポイントもらえる」というテキストを入れるとCVRがアップしました。カードの入会によるメリットを端的に訴求したことが、コンバージョンの改善につながったのです。また、多変量テストの結果、「利用できる店舗」のロゴを挿入したパターンがCVRの向上につながりました。同社ではこうした複数のテストを通じて、CVRを119%改善することに成功しています。

より詳しい事例の解説はこちらをご覧ください

カートのコンバージョンが前年比128%アップ

ブックオフコーポレーション株式会社では、ECサイトにおいて1ヶ月に1度のペースで複数のテストを実施し、コンバージョン施策の改善に取り組んでいます。これまで、「カートに入れる」というコンバージョンボタンの色や形、表示の場所、ボタン内の文言、商品の検索後に表示されるページのタグなどについてABテストをしました。

テストの結果、コンバージョンボタンは従来の長方形よりも、丸型の方が高い効果につながると判明しました。また、商品に付ける「在庫あり」や「1~5日以内に発送」などのタグも、設置しない方が高いCVRになると分かったのです。こうしたテストの結果をECサイトに反映することで、CVRが前年比で128%もアップしました。

より詳しい事例の解説はこちらをご覧ください

クリエイティブ訴求の表現を変えてCVRが30%向上

三越伊勢丹ホールディングスの一員である株式会社エムアイカードでは、WEB上でクレジットカードの明細を確認できるサービスを展開しています。同社では本サービスの登録数が伸び悩んでいたため、サービスページにおけるコンバージョン施策の改善に取り組みました。具体的には、「WEB明細サービス」という名称が分かりにくいという仮説を立て、クリエイティブを2パターンに分けてABテストを行いました。

テストの結果、「WEB明細サービス」という単語を使う代わりに、「紙の明細書STOP!!」というキャッチコピーを使用したサービスページはCVRが約30%も向上しました。ユーザー目線でサービスのメリットを分かりやすく訴求したことによって、ターゲットの登録意欲を高められた好例といえます。

より詳しい事例の解説はこちらをご覧ください

ユーザーの声を反映して、来店フォームへの誘導220%、来店予約154%の改善を達成

ワタベウェディング株式会社は、国内外のチャペルや挙式会場で式が行えるリゾートウェディング事業を展開しています。同社のサイトでは100以上のチャペルの写真を見ることができますが、「たくさんありすぎてどれを選べばよいのかわからない」「気に入ったものを全部覚えられない」というユーザーの意見がありました。そこで、チャペル一覧のページに、「チャペルを紹介してもらう」という来店予約フォームに誘導するバナーを入れてみるテストを行いました。

すると、従来のものに対して、来店予約フォームへの誘導が220.83%となったのです。チャペル選びを始めたユーザーに対して、「サポートしますので、一緒に選びましょう」というメッセージを伝えることが、行動を後押しすることがわかりました。

また、挙式したい国や地域の「第一希望、第二希望」を入力するフォームに関しては、「まだ迷っている段階なのに、順番を決めるのはストレス」というユーザーの意見がありました。第一、第二という表現をなくして、「希望エリア」に変えてテストしたところ、来店予約が153.57%アップという好結果につながりました。

より詳しい事例の解説はこちらをご覧ください

コンバージョン率を改善する“5つ”の必須ポイント

WEBサイトのコンバージョン率を改善するためには、具体的にどのようなことに取り組めば良いのでしょうか。ここでは、コンバージョン率を改善するための必須ポイントについて解説します。

まず、コンバージョン率の平均値は商材や業界によって異なることを理解する必要があります。各業界のCVRは下記のとおりです。

業界 平均CVR
(検索)
平均CVR
(CDN)
擁護団体 1.96% 1.00%
自動車 6.03% 1.19%
BtoB 3.04% 0.80%
消費者サービス 6.64% 0.98%
デート&出会い 9.64% 3.34%
電子商取引 2.81% 0.59%
教育 3.39% 0.50%
雇用サービス 5.13% 1.57%
ファイナンス&医療 5.10% 1.19%
健康と医療 3.36% 0.82%
家庭用品 2.70% 0.43%
産業サービス 3.37% 0.94%
法律 6.98% 1.84%
不動産 2.47% 0.80%
技術 2.92% 0.86%
旅行&ホスピタリティ 3.55% 0.51%

参考:CVR(コンバージョン率)とは?計算方法から改善施策まで詳しく解説!

また、設定しているコンバージョンの内容によって、値は左右されます。資料請求など無料のコンバージョンはCVRが高く、商品購入などはCVRが低めになります。

1. CTA を工夫する

コンバージョン率を高める方法として、CTA(Call To Action)の改善が挙げられます。CTAは最終的にユーザーへアクションを促すためのパーツであるため、目立たせてクリックされやすい状態にすることが重要です。

例えば、CTAボタンを赤枠で囲んだり、際立つ色に変えたり、ユーザーのクリックしやすい場所に配置したりという方法が挙げられます。ユーザーがCTAを視認しやすくなれば、コンバージョンにつながりやすくなるでしょう。

また、CTAボタンの中に記載する文面(ラベリング)を魅力的にすることも重要です。一例として、「まずは無料で試してみる」「30秒で完了」のような言葉でユーザーの心理的なハードルを下げるという方法があります。また、「今だけ」「キャンペーン中」のように限定感のある単語を添えるのも効果的です。

CTAをクリックすることによるユーザー側のメリットが分かりやすくなれば、よりスムーズにアクションを促しやすくなります。

※CTAボタン(CVボタン)について詳しくはこちらをご覧ください

2. コンバージョンの選択肢を精査する

人は選択肢が多過ぎる場合、選ぶこと自体を放棄してしまいかねません。これを、決定回避の法則といいます。つまり、WEBサイト内に多数のCTAがあることでユーザーがどれを押せば良いのか迷ってしまい、離脱してしまう可能性があるのです。

コンバージョン率を高めるには、同一ページ内に設置するCTAボタンの数を必要最低限に絞ることも検討しましょう。行動の選択肢が少なければ、ユーザーも迷わずにアクションを起こせるようになります。

CTAを複数設置せざるを得ない場合は、ユーザーの悩みに応じてCTAの文言を変える、優先度に応じてCTAボタンの大きさを変えるなど、選択肢に明確な違いを設けることが大切です。CTAの文面や色、サイズなどで、ユーザーを迷わせないような工夫をしましょう。

3. 動画コンテンツを配置する

コンバージョン率を改善するためには、WEBページに動画コンテンツを配置するのも有効な方法です。

動画を活用すれば、CGや音楽で商品の魅力を印象付けることができ、ユーザーの記憶にも残りやすくなります。また、文章に比べて動画はより多くの情報をスピーディに伝えることが可能です。WEBサイトをスクロールして文章を読んでもらう必要もありません。そのため、ユーザーにスムーズな商品理解を促し、その後のアクションにつなげやすくなるのです。特に文章だけで性能を説明するのが難しい商材は、動画の活用を検討しましょう。

4. ファーストビューに重要な情報を配置する

ファーストビューとは、WEBサイトやランディングページで最初に目に入るエリアのことです。ページ上部にあるアイキャッチ画像やキャッチコピー、CTAボタンなどが含まれます。ランディングページのファーストビューで商品の魅力が伝わらなければ、ユーザーに早期離脱され、直帰率が上がってしまう可能性があります。そのため、ファーストビューには重要な情報を最大限分かりやすく配置して、ユーザーの興味喚起を図るようにしましょう。

例えば、商品を使用するメリットや競合商品との違い、解決できる悩みを端的に記載したり、商品のイメージと合致したアイキャッチ画像を使ったりという工夫が挙げられます。事前にターゲットの性別や年齢、抱えている悩みなどを細かく分析しておくことで、ファーストビューで訴求すべきメッセージも決まりやすくなるでしょう。

5. 入力フォームを最適化する(EFO)

コンバージョンを獲得するためには、入力フォームにユーザーの個人情報を入力してもらう必要があります。しかし、ユーザーの中にはフォームの入力を手間と感じ、途中で離脱してしまう人もいます。そのため、入力フォームの項目数や内容を見直して、入力のストレスをできるだけ減らすことが重要です。

入力フォームを最適化するための取り組みを、EFO(Entry Form Optimization)といいます。例えば、必須項目の数を絞る、入力ミスに対するエラーメッセージを表示させるといった方法があります。また、あらかじめ透かし文字で入力例を記載しておくことで、入力ミスによるストレスを減らすことが可能です。EFOによりユーザーにとって労力の少ない入力フォームを作ることで、多くのコンバージョンを得られるようになるでしょう。

※EFO(エントリーフォーム最適化)について詳しくはこちらをご覧ください

コンバージョン率の改善に役立つDLPOのツール

コンバージョン率の改善ポイントが分かれば、実際にWEBページへ反映し、効果を検証しましょう。その際、役立つのがLPO(ランディングページ最適化)ツールの「DLPO」です。DLPOを使えば、コンバージョン施策の効果をスピーディに検証し、サイトへ反映できます。ここでは、DLPOの役割や効果について紹介します。

ABテストや多変量テストで、コンバージョン施策を柔軟に改善

DLPOとは、WEBページの効果検証をスムーズに実施できるLPOツールです。

具体的には、2つのWEBページについてクリエイティブの効果を比べるABテストを実施できます。また、パーツの色や形状、配置などを複雑に組み合わせ、多変量テストを行うことも可能です。テストの際、ユーザーの年齢や性別、流入元といったパーソナル情報でセグメントもできるため、効果検証の精度が高いのも特徴です。細やかなテストでコンバージョン率の高いページを導き出すことで、WEBページの成果改善を実現できます。

さらにDLPOは、ランディングページはもちろん、オウンドメディアやECサイトなどの幅広いWEBサイトで活用できます。操作性は直感的かつシンプルであり、デザインやコーディングの知識がなくても全く問題ありません。外部のマーケティングツールとも連携できるため、他のマーケティング施策との相乗効果を生むこともできるのです。

カスタマーサポートがテストの不安を解決

ABテストにチャレンジしようと思っても最初は不安なものです。そこで、カスタマーサポートがあれば安心です。

DLPOはこれまで850社以上のABテストなどを支援しています。ツールを導入していただいた企業様には電話・メールでのカスタマーサポート対応はもちろんのこと、勉強会の実施や成功事例の共有も行っています。

また、別途有料ですが、ABテストの運用代行コンサルティングやツールの設定代行を承ることも可能です。お気軽にお問い合わせください。

まとめ

コンバージョン施策を改善する際は、成功事例を研究して、自社に生かせるポイントを積極的に取り入れることが重要です。具体的には、CTAボタンや入力フォーム、ファーストビューの改善がカギになります。さまざまな要素についてABテストや多変量テストを実施し、スピーディに改善することで、成果の向上も期待できるでしょう。