最終更新日: 2025年01月23日 ABテストツールおすすめ12選を徹底比較|機能や導入メリット、選び方、活用事例も紹介

ABテストツールを活用することで、「ABテスト」がよりスムーズに行え、効果的なページを作成できるようになります。LPのようにサービスへの問い合わせや商品購入など、売上に直接影響するページにABテストツールを活用することで、より高い成果を期待できるでしょう。

今回は、ABテストツールについて12ツールを選別・比較し解説します。導入メリットや主な機能、比較検討時の着眼点なども紹介しますので、おすすめのABテストツール・選び方をぜひ参考にしてください。

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ABテストツールとは

ABテストツールとは、複数の施策から最適なものを判断する「ABテスト」ができるツールです。ABテストの実施はもちろん、テストパターンの作成や効果測定、検証など、ABテストのさまざまな工程で役立つ機能を備えています。

代表的なABテストツールは「Google Optimize」でしたが、2023年9月でサービスが終了しました。GoogleはGoogle Optimizeの代替として、WEBサイト分析ツールのGoogle Analytics(GA4)に、サードパーティーのABテストツールを連携することを推奨しています。

そもそもABテストとは?

より優れたWEBページを構築するために、複数パターンのページを用意して公開し、パターンごとのエンゲージメント率やCVRといったパフォーマンスの違いを計測するマーケティング手法のことです。AパターンとBパターンの2種類を用意するケースが多いことから、「ABテスト」という総称が用いられていますが、3パターン以上を用意する「ABCテスト」や「ABCDテスト」になる場合もあります。

ABテストの特徴は、実際のユーザーの行動パターンをもとに施策の優劣を判断することです。ABテストの結果をもとに、ユーザー視点の客観的な考えをWEBマーケティングに取り入れられます。仮説がはずれた場合にも、検証結果を反映したより良い改善策を作成できるため、PDCAサイクルを回せることが魅力です。

関連記事:【ABテストとは?】ABテストのメリットと効果的な実施方法まとめ

ABテストツールを利用するメリット

専用ツールを導入してABテストを実施するメリットを紹介します。

精度が高い並行テストが実施できる

ABテストツールを活用することで、一定期間内にページを訪問するユーザーへ、テストパターンをランダムに表示する「並行テスト」が実施可能になります。ABテストツールを使わない場合は、「逐次テスト」と言ってAパターンとBパターンを別々の期間に表示する方法で実施するのが一般的です。別の日付で行うことにより、テストパターン以外の変数が生まれて、結果に影響してしまうリスクがあります。一方で、並行テストは同じ期間に実施できるため、時季による変数は基本的に生まれません。そのため、ABテストツールを活用して並行テストを実施することで、精度の高いABテストを実現できます。

さらに、ABテストツールでは、ターゲットユーザーの見極めや、テストパターンを切り替える判断なども可能です。仮説によっては、これまでのユーザーの行動履歴からテスト対象となるセグメントを分けたり、どのテストパターンを表示するか指定したりするABテストが必要なケースもあります。こうした複雑な条件もツールに設定すると自動で実施できるのも、ABテストツールを活用するメリットです。

さまざまな条件下で正確なテストが実施できるため、ツールを導入することでABテストの活用の幅が広がります。

正確な判断が下しやすい

ABテストツールには、結果の検証に役立つ機能が備わっています。複雑なテスト結果も統計学にもとづいてどれが優れたパターンかを算出してくれるうえ、分析やレポーティングも実施できるようになるため、データをより正確に活用できるでしょう。また、テストの進行状況を一覧で管理できるため、複数のABテストも同時並行で進めやすいのもメリットです。

エンジニア以外も、効率的にテストを実施できる

ABテストツールでは、テストパターンをツール上で簡単に作成できます。ツールなしでABテストを実施しようとすると、テストパターンの作成にあたって画像編集やコーディングなどの作業が必要です。さらに、並行テストを実施する場合、ユーザーを割り振るためのプログラミングも求められます。

ABテストツールの中には、Aパターンを用意すると自動でBパターンを作成してくれる製品もあります。専門知識が必要な部分をツールが担ってくれるので、マーケティング担当者をはじめ誰でもテスト実施から分析、判断までワンストップで行えるようになるでしょう。

ABテストツールの主な機能

ABテストツールに共通して備わっている機能は、次の3つです。

  • ABテスト配信・管理機能
  • テストパターンの作成機能
  • 分析・レポート機能

それぞれ詳しく解説します。

ABテスト配信・管理機能

ABテスト配信・管理機能は、ABテストツールの基本機能です。ABテスト配信機能は、サイトを訪問したユーザーに、どちらか片方のテストパターンが表示されるよう振り分ける仕組みで、これにより並行テストが可能になります。配信中のテストや、過去に実施したテストは管理機能で一覧表示でき、進捗状況や途中経過などが確認できるツールもあるなど機能性はさまざまです。

ABテストにはさまざまな手法があります。基本となるABテストは、1つのページやクリエイティブにおいて、変数を1つのみに絞ってテストする方法です。しかし、仮説によっては複数のURLで実施する場合もあれば、1つのページやクリエイティブで複数の変数を試すケースもあります。基本のABテスト以外でどの手法に対応しているかは、ABテストツールによって変わってくるため注意が必要です。

また、ABテストはページを訪問した全ユーザーを対象とするとは限りません。特定の属性を持ったユーザーに関する仮説を立てた場合などに便利な、テスト対象のセグメントを分ける機能もABテストツールには備わっています。ツールによっては、セグメント分けを顧客データ(DMP/CDP)と紐づけることも可能です。ほかにも、テスト参加率や配信割合なども柔軟に設定できます。

テストパターンの作成機能

  • ビジュアルエディター
  • コードエディター

ABテストツール上で、テストパターンを作成できるエディタも備わっています。メインビジュアルやCTAボタン、入力フォーム、キャンペーンバナーといったクリエイティブを、マウスの操作のみで変更できるツールも多いため、デザインやコーディングの経験がなくても簡単にテストパターンが作成可能です。そのため、デザイナーやITエンジニアなど他の職種に作成業務を依頼しなくても、マーケティング担当や企画担当などが1人でABテストを実施できます。

また、複雑なパターンも作成できるよう、HTMLやCSS、JavaScriptなどに対応したコードエディタも備わっているツールもあります。実際のページをプレビューで見ながら編集作業を行えるので、スピーディーにテストパターンを実装可能です。

分析・レポート機能

  • 全体のテスト結果画面
  • セグメント別のテスト結果画面

ABテストの結果を判定したり、仮説の検証に役立つデータをレポーティングしたりする機能です。進行中のテストの状況をリアルタイムでチェックできるツールもあるため、テスト期間終了まで待つことなくスピーディーに判定することもできます。

また、変数を1つのみにとどめるシンプルなABテストの場合は結果を判定しやすいものの、複数箇所を同時にテストした場合や、セグメントごとにテストパターンを分けた場合などは、検証方法は複雑です。そうした複雑なABテストを実施した場合にも、判定結果の統計的信頼性を自動で算出するツールであれば、テスト結果の集計や分析にかかる時間を大幅に削減できます。

さらに、GA4やヒートマップツールなどと連携して結果を分析できるツールも多いため、多角的な視点からABテストが分析可能です。

関連記事:ABテスト機能とは

目的にあったABテストツールを選ぶポイント

ここからはABテストツールの紹介に先駆けて、ツールを比較検討する際の着眼点を紹介します。

ABテストツールの代表格であった「Google Optimize」が2023年9月に終了したことで、代替ツール選びで迷ったままになっている方も多いのではないでしょうか。実際にキーマケLabが2024年1月に実施した調査では、45.7%が「Google Optimize終了後に代替ツールを探したが見つかっていない」と回答しています。

出典:Google オプティマイズ廃止後の代替ツール検討、選定状況に関する調査結果|キーマケLab

Google Optimizeからのリプレイス先を探す場合にも、新たにABテストツールを導入する場合にも役立つ着眼点は、次の7つです。

  • ABテストツールの費用・利用料金
  • 実施できるABテストの種類
  • ABテスト実施ページへの適合
  • エディタ機能の操作性
  • セグメント設定や配信割合の柔軟性
  • 分析や有意差判定の充実度
  • サポート体制やセキュリティ

それぞれ解説していきます。

ABテストツールの費用・利用料金

2023年に終了した「Google Optimize」は、Google Analytics(GA4)やGoogleキーワードプランナーと同様に無料で使えるツールでした。そのため、リプレイス先を探している人の中には、無料で使えるツールを検討しているケースが多いでしょう。

ABテストツールの中には、Optimize NextやVWO(Visual Website Optimizer)など、無料プランが用意されているツールも存在します。ただし、無料プランでは利用できる機能が制限されていて、仮説を検証するテストが実施できなかったり、集計に時間がかかったりする可能性があるため要注意です。また、問い合わせ対応などのサポートが受けられないケースもあり、トラブルが起きた際にはABテストが正常に実施できなくなってしまうかもしれません。はじめてABテストツールを導入する際も試しやすい点では無料ツールはおすすめですが、本格的にWebのパフォーマンス改善に取り組むのであれば、有料ツールを選ぶのが無難です。

ABテストツールは、月額費用が数万円以上の高額なものが多くなっています。導入後に「使いこなせなかった」と後悔しないよう、利用目的を明確にしたうえで、必要な機能が揃っているかどうかをチェックしながら、ツールの費用対効果を比較検討していきましょう。

実施できるABテストの種類

ひとくちに「ABテスト」と言っても、目的にあわせてさまざまな手法が使われます。代表的なABテストの種類は、次の4種類です。

  テスト対象のページ数 テストパターンに盛り込む変数
ABテスト 1ページ 1つ
多変量テスト 1ページ 複数
リダイレクトABテスト
(スプリットランABテスト)
1ページ 1つの場合もあれば
ページ全体を変更することも
複数ページテスト 2ページ以上 複数ページにわたる要素

目的にあったテストがどれかを理解するために、それぞれの違いを解説します。

ABテスト(同一URLテスト)

同一のページで複数のテストパターンを用意して、それぞれのCVRや離脱率などの数値を比較するシンプルなABテストです。テストパターンはメインビジュアルに採用する写真、キャッチコピー、CTAボタンの色や形などの要素に、細かな違いを持たせたものを作成します。一度にテストするのは、基本的に1つの要素のみです。こうしたシンプルなABテストであれば、無料ツールを含むどのABテストツールでも対応しています。

多変量テスト

同一のページで、複数の要素を組み合わせたテストパターンを比較する手法です。たとえば幅広い年齢をターゲットにしているECサイトで、表示するキャンペーンバナーやレコメンドする商品の順番を年代ごとに調整したテストパターンを作成し、訴求力の違いを比較するといったイメージです。一度にさまざまな要素の効果を検証できるためスピーディーに成果を出せる可能性がある一方で、有意義な多変量テストを実施するには仮説をしっかり設計する必要があります。

多変量テストはツールによっては対応していないケースもあります。多変量テストを実施できるツールはそれだけ価格も上がりやすい傾向がありますが、要素の多いページを取り扱う場合には検討してみてください。

参考:ABテストではなく、多変量テストを使用すべき場合とは?

リダイレクトABテスト(スプリットランABテスト)

オリジナルページであるAパターンと、URLの異なるBパターンのページという、複数URLのパフォーマンスを比較するテストです。テストパターンを振り分ける際に異なるURLにリダイレクトするため、テストの自由度が高く、Google Analyticsを使った正確な効果検証もしやすくなっています。リダイレクトABテストではパーツ単位の軽微な変更も可能ですが、UIデザインの大幅改修を行う場合に使われるのが一般的です。

複数ページテスト

ページを跨いだABテストで、CVまでの導線設計を検証する場合に使われます。Google Optimizeでは「マルチページエクスペリエンス」という名称が使われていました。たとえば、ECサイトの購入画面や、サービスの申し込みページなど、起点となるページ内に設置したリンク先へと遷移しながらCVに導く場合に活用される手法です。仮説をしっかり作り込んだうえで複数ページテストを実施することで、1ページ単位のテストでは見えていなかった結果を判定できる可能性があります。

ABテスト実施ページへの適合

Webページの作成方法によっては、ABテストが実施しにくいケースもあるため、実施対象のページに適合するかどうかもツール選びの重要なポイントです。

Webページは「静的ページ」と「動的ページ」に二分できます。静的ページは、ユーザーの属性や使用デバイスを問わず、同じ情報が表示されるページです。商品やサービスを紹介するLPがこれに当てはまります。一方で動的ページは、ユーザーによって表示される情報が自動で振り分けられるページのことで、具体的には以下のような例が挙げられます。

  • ECサイト等の商品リスト/詳細ページ
  • SPA(シングルページアプリケーション)で制作されたサイト
  • ネイティブアプリの画面

とくに動的ページでABテストを実施したい場合は、対象ページに対応しているツールかどうかもしっかりチェックしておきましょう。

エディタ機能の操作性

テストパターンを作成するエディタ機能の操作性も、ABテストツールを比較検討する際に重要なポイントです。簡単なクリック操作のみでテストパターンを作成できるエディタであれば、デザインやプログラミングの知識がない人でも使いこなしやすいでしょう。ABテストを実施するたびに、デザイナーやプログラマーに依頼するといった手間も発生しません。操作方法がわかりやすいものを選ぶことで、WEBサイト改善のPDCAサイクルを回しやすくなります。

セグメント設定や配信割合の柔軟性

事前にユーザーセグメントを指定して、テストを実施できるツールもあります。セグメントとは、ユーザーを性別や住所などの属性や、使用しているデバイス、ブラウザなどのカテゴリーで分けたものです。さらに、テスト対象ページで特定のアクションを実施したかどうかも、セグメントに数えられます。設定可能なセグメントはツールによって変わってくるため、セグメントの種類が多いツールを選ぶことで、より詳細なABテストを実施できるようになります。

一方で配信割合は、どちらのパターンをどのくらいの割合で配信するか設定できる機能です。たとえば、売上や検索順位に影響しないよう小規模なテストを実施したい場合に、配信割合を少なめに設定するなどの活用方法があります。ほかにも、配信割合を100% vs 0%にすれば、片方のパターンをすぐに実装可能です。

分析や有意差判定の充実度

ABテストツールはテスト結果を自動で判定しますが、分析の精度や、分析に用いる指標の数や粒度はツールによって変わってきます。とくに多変量テストのように複雑なテストパターンを試す場合は、判断材料にできる指標が多いほど、ツールが有意差を判定しやすくなります。有意差とは統計学の指標で、テスト結果の数値が誤差ではなく意味のある差を示す言葉です。

シンプルなABテストでも、分析の精度が高いツールであれば、再検証のためにデータを確認する手間も発生しにくくなるため、よりパフォーマンスに優れていた「チャンピオンページ」をスピーディーに実装可能です。また、AパターンとBパターンの数値に違いがほとんどなかった場合であっても、有意差判定があるツールであれば判断しやすくなるでしょう。

サポート体制やセキュリティ

万が一ツールにトラブルが発生した場合も、サポート体制が充実しているツールであればすぐに対応してもらえます。電話やチャット、オンライン会議ツールなどによるリアルタイムでのサポート体制が整ったツールであれば、実際にツールを操作しながら質問できるためすぐに解決できるでしょう。

また、サーバ監視などセキュリティ向上のための取り組みをしているツールであれば、安心して利用できます。ABテストで脅威となるのは、サイバー攻撃のような第三者による悪意のあるものだけではありません。ABテストを実施することでページに負荷がかかり、表示速度に影響するといった要素もあります。かえってユーザーを離脱させてしまう原因になるため、悪影響が生じないよう対策されているツールを選びましょう。

Google Optimizeの代わりになるツールは?おすすめのABテストツール12選

前述のとおり、代表的なABテストツール「Google Optimize」が2023年でサービス終了してしまったため、その他のツールの中から自社にぴったりなツールを探す必要があります。無料で利用できるツールもあるものの、機能制限がある場合が多いため、機能とのバランスを見ながら費用対効果を見込める有料ツールを選ぶのがおすすめです。

ここでは、ABテストが実施できるツールを12個紹介します。ABテストの専門ツールであれば、マーケティング全般に活用できるツールもあるため、自社の目的にあわせて適切なツールを選びましょう。

ツール名称 料金 特徴
DLPO 初期費用20万円
月額費用10万円〜
柔軟なセグメント設定で多目的なテストを支援するLPOツールで、コンサルティングサービスもあり
Ptengine Free 無料(〜3,000PV)
Growth 月額7,980円〜
直感的操作でヒートマップとABテストが可能なLPOツール
SiTest フリー 無料(〜3,000PV)
エンタープライズ 要問い合わせ
EFO機能が豊富で、フォーム改善をサポート
VWO 要問い合わせ 精度高い結果判定と多機能テストが魅力
ABTasty 要問い合わせ EC向けのABテストを柔軟に実施でき、AIも活用
OptimizelyX 要問い合わせ WEBでもアプリでもABテストが実施可能
Adobe Target 要問い合わせ 生成AIによるパーソナライズやテストパターン作成が可能
KAIZEN UX 要問い合わせ 専門スタッフによる伴走サポートが強み
KARTE Blocks 初期費用10万円
月額費用14.8万円〜
シンプルな操作で、ブロック単位のテストに対応
Flipdesk 初期費用5万円(税別)
月額費用5万円(税別)
EC改善に特化したABテストが可能
Sprocket Personalize 要問い合わせ マルチチャネルに対応したABテストを実施
Optimize Next 無料 Google Optimizeの代替として作られた無料ツール

DLPO

DLPOは850社以上で導入され、累計約75,000件ものABテストを実施してきた国産のLPO(ランディングページ最適化)ツールです。ランディングページだけでなく、オウンドサイト、ECサイト、ネイティブアプリなど、静的ページにも動的ページにも実装できます。

DLPOが対応しているテストは、リダイレクトABテストを含むABテストと多変量テスト、複数ページテストです。設定できるセグメントが細かいため、多様な目的に沿ったABテストを実施できます。テスト実施期間中に進捗状況をチェックして設定を柔軟に変更できるうえ、ツール上でテスト結果の有意差判定も可能です。

テストパターンを作成できるエディタは、テキストや画像の変更を直感的な操作で行えます。また、自由度の高いコードエディターも利用でき、動的ページやネイティブアプリ画面上でもABテストの実装が可能です。Webサイト分析ツール(GA4、AdobeAnalyticsなど)、ヒートマップツール(Microsoft Clarity、コンテントスクエアなど)、DMP・CDP(IntimateMerger,、TreasureDataなど)との連携も可能なので、結果を多角的に分析できます。

問い合わせには電話とメールで対応していて、仮説の設計やレポーティングなどを支援するコンサルティングサービスも提供しているなど、ツールを使いこなして成果を出せるようサポートする体制が整っています。

URL:https://dlpo.jp/
料金プラン:初期費用20万円、月額費用10万円〜

Ptengine

ABテストはもちろん、ヒートマップ、サイト解析、ページ編集、WEB接客、パーソナライゼーションといったLPOに必要な機能がまとまったツールで、20万社以上で導入されています。

対応テストはABテストとリダイレクトテストで、ノーコードで直感的にコンテンツプロック単位のテストパターンを作成できるエディタが備わっています。管理画面ではCVRなどの数値だけでなくヒートマップも確認できるので、視覚的にテスト結果を把握できることも魅力です。配信割合の設定やテスト結果の判定にAIを活用する「AIスマート配信」機能もあり、スピーディーに最良なパターンを把握できます。

無料で使えるFreeプランが用意されていることも魅力ですが、計測できるヒートマップ枚数は1ページのみで、チャットやメールでのサポートが利用できないなどの制限があります。ただし、機能の幅が広く、安価で手軽にスタートしやすいため、ABテストツールの効果を試してみたい場合には向いているでしょう。

URL:https://www.ptengine.jp/
料金プラン:Free(〜3,000PV) 無料/Growthプラン 7,980円〜

SiTest

100万サイトで導入されているLPOツールで、ABテストとヒートマップ、EFO(エントリーフォーム最適化)、パーソナライズが同じプラットフォーム上で実施できます。ABテストにも多変量テストにも対応していて、テストパターンを簡単に作成できるエディタも備わっています。

SiTestの特徴は、EFOが促進できる機能が豊富に備わっていることです。SiTestを導入すると、フォームにユーザーが誤った情報を入力した際にエラーメッセージを出すなど、離脱を防ぐためのサポートを行えます。入力開始率・中断率・完了率といった入力状況はレポートとして一覧表示されるため、ABテストの仮説立案にも活かせます。さらにオプションを追加すると、約570万社の企業情報を備えたBFO(BtoBフォーム最適化機能)や、既存のフォームを「ステップ型フォーム」に変換しUIを最適化する「SiTest SMARTフォーム」も利用可能です。

SiTestでは無料のフリープランも用意されていますが、計測PV数は最大3,000までで、電話やメール、チャットなどによるサポートも利用できないなどの制限があります。ただし、フォームの改善機能が充実しているツールのため、ページの課題がフォームにあるとはっきりわかっている場合にはおすすめです。

URL:https://sitest.jp/
料金プラン:フリー(〜3,000PV) 無料/エンタープライズ 要問い合わせ

VWO(Visual Website Optimizer)

ABテストからヒートマップまで対応したツールで、直感的にテストパターンを作成できるビジュアルエディタや、カスタマイズ可能なウィジェット、ユーザーのセグメント設定、スマートレポート機能など、初心者でも効率良くABテストを実施できる機能が充実しています。対応しているテストは、ABテスト、多変量テスト、スプリットテストの3種類です。

VWOの特徴は、精度の高い判定を行うための機能が豊富に備わっていることです。テスト結果はVWOの統計エンジンによって、統計学的有意性を考慮して意思決定をサポートします。レポートはカスタム可能なセグメントで細分化しながら確認できるため、多角的な角度から検証できます。特定のセグメントを対象としたテストも実施でき、パターンの割り振りも重複しません。

テストパターンをノーコードで作成できるエディタは、変更を複数ページに適用することもできるため、効率良く作業が進められます。また、WEB接客をサポートする機能も備わっていて、ユーザーの購買意欲やページへの興味関心を促すウィジットを実装可能です。

Google Analytics(GA4)との連携も可能で、不明点があった場合にはテクニカルサポートも利用できます。ただし海外製のツールですので、人によっては使いづらく感じる部分もあるでしょう。

URL:https://vwo.gaprise.jp/
料金プラン:要問い合わせ

ABTasty

ABテスト、スプリットテスト、複数ページテスト、多変量テストを実施可能な海外製のABテストツールで、全世界で900以上のブランドに導入された実績があります。

テストパターンを作成できるビジュアルエディタは、直感的なマウス操作のみでページに変更を加えられるのはもちろん、ページを訪れたユーザーの操作に応じてポップアップやバナーを表示できたり、自動でページをスクロールしたりする機能もあるなど、仮説にあわせて柔軟にテストパターンを作成可能です。とくにECサイトに適したウィジットが多いため、ECサイトのABテストを実施する場合におすすめのツールです。

トラフィックの振り分けやチャンピオンページの判定にはAIが活用されています。ページのパーソナライゼーションにもAIが導入されていて、ターゲットごとに最適な訴求をアプローチすることが可能です。そのため、1回きりのページ訪問だけで完結するのではなく、長期間かけてユーザーの購買意欲や興味関心を育んでいくナーチャリングにも役立つでしょう。

ただし、ナーチャリングの成果はカスタマージャーニーの作成をはじめ、戦略設計の精度に左右されます。ABTastyは海外製ツールのため日本語でのサポート内容が限られていて、コンサルティングなどのサービスも実施していないため、操作する側のリテラシーが問われるでしょう。

URL:https://abtasty.gaprise.jp/
料金プラン:要問い合わせ

OptimizelyX

ABテストツールのOptimizelyXは、WEBサイトだけでなくモバイルアプリのテストも実施できることが特徴です。iOSとAndroidのどちらにも対応していて、トラフィックを振り分ける割合は調整できるので、リスクを抑えながら新機能をスピーディーに実装できます。

さらに、ユーザーのパーソナライズも可能なため、WEBサイトのユーザーだけでなくアプリ利用者のCVRも向上できることも魅力です。レポーティングは最新鋭の統計エンジン「Stats Engine」によって視覚的にまとめられており、初心者でも施策の分析結果を理解しやすくなっています。OptimizelyXにはヒートマップ機能はないものの、ヒートマップツール「コンテントスクエア」と連携して分析可能です。

対応テストは、ABテスト、多変量テスト、複数ページテストの3種類です。また、海外製ツールではあるものの、販売代理店によるコンサルティングサービスも提供されているため、自社に人的リソースが不十分な場合にもツールを継続して使いこなせるでしょう。

URL:https://optimizely.gaprise.jp/
料金プラン:要問い合わせ

Adobe Target

IllustratorやAcrobatを提供するAdobe社のABテストツールです。対応テストはABテストと多変量テストで、テストパターンを作成できるエディタはシンプルな操作性が採用されています。

また、Adobeの全製品でのデータを活用した生成AIが搭載されていることも特徴です。とくにAIが活用されているのはパーソナライズ設定で、ターゲットにあわせた最適な要素の組み合わせをワンクリックで提案します。ABテストとパーソナライズの分析結果は棒グラフなどの視覚的な手法でレポーティングされるため、サイトの状況を的確に把握できます。

利用中に技術的な問題が発生した際には、電話でのサポート窓口を利用可能です。ただし、テストパターンは生成AIの機械学習に活用される可能性があるため、社内規定に抵触しないか確認しておくと良いでしょう。

URL:https://business.adobe.com/jp/products/target/adobe-target.html
料金プラン:要問い合わせ

KAIZEN UX

UX改善に必要なサービスを提供するKAIZEN PLATFORMの製品で、ABテストやパーソナライズ、フォーム改善をはじめサイト改善に役立つ機能が備わっています。動的ページの実装もでき、幅広いテストに対応可能です。

KAIZEN UXの特徴は、ツールだけでなく、専門人材による伴走サポートが備わっていることです。900社以上の伴走実績をもとに提案をしてもらえるため、専門的な知見を取り入れながらサイト改善を進められます。LPOを進めるための機能も豊富に備わっているうえ、「KAIZEN AD」「KAIZEN SALES」をはじめとする他ツールともシームレスに連携しやすいため、他の部署やチームを巻き込みながらマーケティング施策に取り組みたい場合にはとくにおすすめです。

URL:https://kaizenplatform.com/
料金プラン:要問い合わせ

KARTE Blocks

ABテストやパーソナライズなどの、サイト改善に役立つ機能がまとまったツールで、最短10秒でテストパターンを作成できるほど操作がシンプルな点が魅力です。単一ブロックのABテストにも多変量テストにも対応していて、効果検証はブロック単位で行えるため、多角的な視点からテスト結果を分析できます。テスト箇所の表示速度などへの影響もないため、テスト実施中もユーザーに快適にサイトを利用してもらえるのも魅力です。

パーソナライズ機能を活用すると、バナーなどのクリエイティブの配信期間を設定したり、表示形式を変えたりと柔軟に変更を加えられます。あわせてKARTE Liveを導入すると、ユーザーがサイトを閲覧する様子を再現した「ライブ連携」も利用できるため、仮説の立案に役立つでしょう。

Salesforceや顧客台帳などとの連携も可能で、さまざまなチャネルのデータを活用しながら、サイト改善に取り組めます。チャットやオンライン会議ツールなどによるサポートも利用できるため、社内に専門知識が不足している場合にも、安心して導入可能です。

URL:https://blocks.karte.io/
料金プラン:初期費用10万円、月額費用14.8万円〜

Flipdesk

WEB接客ツールの「Flipdesk」でも、ABテストが実施可能です。とくにモバイル版のECサイトの改善を得意としていて、カートに入れた商品が購入されない「カゴ落ち」を防止したり、人気商品ランキングやカウントダウン、キャンペーン訴求などの購買意欲を高める機能を実装したりといった施策が簡単に実施できます。価格も比較的手頃なため、自社のネットショップを改善したい場合にはぴったりのツールでしょう。

ただし、ABテストの専門ツールではないため、対応テストには限りがあります。一方で、利用できる機能の種類は多いため、ネットショップ改善施策の1つとしてABテストに取り組みたい場合には満足できるケースもあるでしょう。

URL:https://materialdigital.jp/
料金プラン:初期費用5万円(税別)、月額費用5万円(税別)

Sprocket Personalize

MA(Marketing Automation)ツールの「Sprocket Personalize」にも、ABテスト機能が備わっています。WEBサイトとアプリ、LINEでのメッセージ配信やメルマガなどでユーザーにメッセージを訴求でき、メッセージの内容や対象ユーザーはABテストを実施しながら最適な方法を探っていけるツールです。セグメントごとにメッセージを出し分けることも可能なため、ナーチャリングを効果的に行えます。ABテストを効果的に活用することで、新規顧客ともリピーターとも長い時間をかけて関係性を構築しながら、売上アップを目指せるでしょう。

Sprocket Personalizeでは対応しているチャネルが多いことが魅力ですが、「LPのみ改善したい」など利用目的が限られている場合には機能を持て余してしまう可能性があります。マルチチャネルをフルに活用したマーケティングに取り組んでいる企業では、効果的に活用できるでしょう。

URL:https://www.sprocket.bz/
料金プラン:要問い合わせ

Optimize Next

Google Optimizeの代替として開発されたサードパーティーツールで、Google Optimizeと同じく完全無料で利用できます。運営するのは累計25,000以上のABテストを支援してきたコンサルティング企業で、自分たちがユーザーとしてGoogle Optimizeをフルに活用してきたからこそ、ユーザー視点に寄り添った製品開発がされています。

利用登録はGoogleアカウントを使って行えて、対応テストもGoogle Optimizeと同様にABテストや複数ページテスト、多変量テスト、リダイレクトテストの4種類です。ただし、色の変更はCSSでの設定が必要で、レスポンシブページ画像はMHLチェックが必要など、他の有料ツールと違ってノーコードで作成できる範囲が限定的な点には注意が必要です。

一方でテスト回数や機能の制限はないため、HTMLやCSSなどの知識がある方であれば、便利に活用できるでしょう。

URL:https://optimize-next.com/
料金プラン:フリープラン 無料/スタータープラン 3,000円〜

DLPOで実施したABテストの事例

ABテストツールの検討材料として、DLPOを活用したABテストの事例を3つ紹介します。

【EC】カートのCVが前年比128%アップ!|BOOK・OFF

リユース品を取り扱うBOOK・OFFのECサイト「BOOK・OFF Online」では、実店舗とECを融合したサービスを提供するためにサイトの改革を行いました。もともと導入していたABテストツールはテスト回数や運用効率に課題があり、1ヵ月に1つしかテストが実施できないことが課題でした。そこで複数のテストが同時に実施でき、集計作業も自動で行えるDLPOにリプレイス。テスト途中で経過を見ながらチューニングすることもできるため、より効果的にテストが実施できるようになりました。テスト期間は2週間設けることで結果がはっきりと見えてきているそうです。

DLPOにはコンサルティングも依頼していて、週1回のMTGと、テストの設定を依頼しています。自分たちでは思いつかなかった改善提案もしてもらえるため、CVR向上に役立っているそうです。

関連記事:カートのコンバージョンが前年比128%アップ!〜ブックオフコーポレーションのABテスト事例〜

【LP】CVRを119%改善|auフィナンシャルサービス

クレジットカード「au PAY カード」の認知拡大を目的としたランディングページでのABテストに、DLPOを導入しました。テスト内容は週1回または隔週の定例会議でDLPOから提案してもらい、進めていきました。テストはコンバージョンボタンの色と形、ボタンに入れるテキスト、メインビジュアルといった順で段階的に進めていったそうです。そうして勝ちパターンを固めたうえで、細かなパーツを試すために多変量テストを実施。テストを実施したことで、過去の結果とは違うものが効果的だとわかり、予想以上に改善の余地がありました。

関連記事:ボタン、メインビジュアル、利用イメージの多変量解析でCVR119%改善!〜auフィナンシャルサービスのABテスト事例〜

【EC】すべてのサービスサイトに導入し知見を水平展開|鎌倉新書

「いい葬儀」「いい相続」「いいお墓」「いい仏壇」といった終活にまつわる相談・依頼ができるサイトを複数経営する鎌倉新書では、Google Optimizeのサービスが終了にともない、代替ツールとしてDLPOを導入しました。DLPOを選んだ決め手は、 Google Optimizeと操作性が近しく、多変量テストができて細かいセグメントが切れること、多岐にわたるサービスの全てに導入するためにドメイン数無制限で使えることなどです。2023年9月の導入から約1年で200件強、1カ月平均で20件弱のテストを実施し、継続的なPDCAサイクルを構築していきました。

関連記事:機能改善やレポーティング、充実したサポートが魅力〜鎌倉新書のABテスト事例〜

まとめ

今回はABテストツールについて解説しました。ABテストに活用できるツールは数多くありますが、それぞれが対応可能なテストの種類や、分析機能、連携できるツールなどに違いがあります。また、継続して使いこなすためにはツールの操作性や料金も重要なポイントです。今回紹介したツールを参考に、自社の課題に適したABテストツールを選んでみてください。

DLPOの製品資料や料金表などが必要でしたらお気軽にお申し付けください。