最終更新日: 2025年03月25日 LPOの事例を課題別に解説!LPOを成功に導くコツも紹介

LPO(ランディングページ最適化)に取り組むにあたって、自社と近い課題を持った会社のLPO事例を参考にすることで、LPOの成功率アップをねらえます。今回は、LPOでよくある課題5つと、それぞれに当てはまるLPOの成功事例を紹介します。どのような施策を行ったのか、事例に見られる共通点や、成果を上げるLPOの進め方・ポイントも解説していますので、ぜひ自社のLPOに取り入れてみてください。

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【課題別】LPOの成功事例

LPOでよくある課題と、それぞれに関連したLPOの成功事例を紹介します。

仮説が思いつかない

LP改修では仮説が重要な立ち位置を占めるものの、適切な仮説を立てるのは容易ではありません。初心者が「とりあえずやってみよう」と仮説が曖昧なままにLP改修に手を付けても、かえって数値が悪化してしまったり、原因が特定できないままになったりするリスクも考えられます。有意なLPOを実施できるかどうかは、専門知識と経験に基づいて明確な仮説を立案できるかどうかに左右されます。

仮説を考えるためのおすすめの方法は、ヒートマップ分析やユーザーテストです。ユーザーがどのような行動をしているのかを調査・分析することで、今のサイトにどのような課題があるかを把握できます。

ヒートマップは、ユーザーの行動パターンをサーモグラフィーのように視覚化するため、CTAをはじめ、ユーザーに見てほしい箇所に視線を誘導できているかを確認できます。定量的な数値を直感的に把握できるうえ、ツール上で簡単に確認できることが魅力です。

一方で、ユーザーテストは複数のユーザーを招いて実際にLPを操作してもらいながら、LPの利便性や理解度をヒアリングする手法です。ユーザーテストの実施には手間もコストもかかります。しかし、ユーザーの関心事や疑問・不安といったコミュニケーションレベルの課題、文章の可動性、操作性といった表現レベルの課題など、仮説に直結するさまざまな課題が見つかることが魅力です。

また、テスト実施回数が多いLPOツールがあれば、ABテストを通してPDCAを高速で回しながら仮説を固めていくことも可能です。LPOツールの「DLPO」でも、多変量テストを含む多種多様なABテストを、同時並行で多数実施できます。また、コンサルティングサービスも提供しているため、専門家の提案を仮説として取り入れることも可能です。

関連記事:仮説がABテストの成功を左右する!成果を出す仮説の立て方

ここでは、DLPOを導入した企業の、仮説立案についての事例を2つ紹介します。

ワタベウェディング:ユーザーテストの結果から仮説立案

ワタベウエディングは、リゾートウェディングのプランニングを提供する会社です。予約サイトのリニューアルを実施したことで、一定の集客成果を上げていました。次の目標として、CVとして設定している来店予約数の向上に取り組むことになったそうです。

まずは、現状のサイトの課題を明らかにするために、ターゲットとなる顧客数名にユーザーテストを依頼しました。ユーザーのカーソルの動きや目線を録画しながら、実際にサイトを利用してもらい、操作性やデザインに関する率直な意見を収集するねらいです。

その結果、以下のような具体的な仮説が浮き彫りになりました。

  • 予約フォームの項目が多く、ユーザーにとって「入力が煩雑」と感じられる
  • 重要な情報が視覚的に埋もれてしまうデザインになっている

この仮説をもとに、以下の改善案を検証するためのABテストを実施しました。

  • 予約フォームの入力項目を簡略化
  • 「来店のメリット」を強調した訴求バナーを追加
  • 色やフォントサイズを調整し、重要な情報の視認性を向上

ABテストの結果、特に予約フォームの簡略化が大きな効果を生み、来店予約数は従来比で150%以上向上しました。また、ユーザー目線での課題発見と検証を繰り返すことで、さらなる改善の方向性が見えてきたそうです。

関連記事:フォーム誘導220%、来店予約154%の改善を達成!〜ワタベウエディングのABテスト事例〜

ベルーナ:CVR向上の要因をABテストで検証

株式会社ベルーナは、総合通販業界のリーディングカンパニーとして、ECサイト「ベルーナ」を運営する会社です。同社では、サイトの売上を最大化するためにLPOを実施しています。

過去に行われた大規模なサイトリニューアルでは、売上向上が見られました。しかし、どの要因が成功に寄与したのか、また改善の裏で悪影響を及ぼしている要素があるのかを、定量的に判断できていない状態でした。

改修リスクを軽減しつつ、最適な形を探る方法として、DLPOでABテストを実施しました。月平均30~40件、多い月には80件以上のテストを実施したそうです。特に「カートに入れるボタン」の改善には力を入れていて、色、形、配置などを細かく変更しながら、ユーザー行動に最も効果的な形を追求しました。仮説に基づいて進められたテストでは予想を覆される結果も多く、その都度新たな仮説を立て、試行錯誤を重ねました。

こうした継続的なテストと改善により、ECサイト全体の使いやすさを大幅に向上させています。サイト改修の成果が数値として可視化されることで、社内の議論が活発化し、改修リスクの低減にも成功しました。また、セグメント別のABテストを行うことで、顧客層に応じた最適化が進み、さらなるコンバージョン率の向上を実現しました。

関連記事:月最大80件のA/Bテストを実施!お客様が本当に使いやすいサイトの改修に終わりはない!〜ベルーナのABテスト事例〜

施策の優先順位がわからない

LPに課題が複数ある場合は、「何から手を付けたらいいのかわからない」という悩みが生じることもあります。その場合は、セグメントに着目することで、優先順位をつけやすくなります。

顧客を細分化したセグメントをターゲットとして据えることにより、LPのCVRや広告のCPA(Cost Per Action/顧客獲得単価)を高める効果を期待できるため、マーケティングで重要視される要素です。セグメントは次のような要素で分類できます。

  • 地域:気候、文化、人口密度など
  • 属性:年齢、性別、職業や就業形態、所得、家族構成、ライフステージなど
  • 価値観:ライフスタイル、個人の趣味嗜好など
  • 行動:流入経路、LPの訪問回数、商品の購入・サービスの利用経験の有無や回数など

このように多種多様なセグメントがあるからこそ、現在設定しているターゲットをさらに細分化し、クリエイティブを出し分けるといった判断も可能です。また、どのセグメントを重視すべきなのか、そもそも現在のLPで設定しているセグメントが適しているのか検証する必要もあります。

セグメントの精度を上げるためには、次のような観点で、セグメントとLPの内容を見直してみましょう。

  • 自社の強みを生かせるか
  • 自社のリソースで効率よく施策が実行できるか
  • 事業の目的に合うターゲットか

LPOツールの「DLPO」は、細かいセグメント設定を行えることが魅力です。ABテストでさまざまなセグメントに対する効果検証を実施できます。分析結果をもとにセグメント別のコンテンツ表示やマーケティング施策の実行ができるため、セグメントに対する的確なアプローチがスピーディーに実現可能です。

株式会社キタムラ:セグメントごとにクリエイティブを出し分け

株式会社キタムラが運営する「スタジオマリオ」は、お子様の記念撮影を行う撮影スタジオです。特に人気のサービスは1歳のバースデーフォトで、予約数も堅調でした。さらなる売上拡大を目的にLPOを実施しました。改修前の時点で特に目立つマイナス要素はなかったものの、訪問者一人ひとりに適した体験を提供することで、効果的な誘導を実現することを課題として掲げたそうです。

そこで、訪問者の行動履歴をもとにした、メインビジュアルの出し分けを試みました。「衣装を見る」ページで性別を選択したユーザーの行動データを取得し、男の子を選択したユーザーには男の子の写真を、女の子を選択したユーザーには女の子の写真をメインビジュアルに表示する形です。また、行動データがない場合には、女の子の写真をデフォルトで表示する設定を採用しました。

ユーザーの行動履歴として「性別」のボタンクリックを取得

衣装を見るページで「男の子」を選択したユーザー、「女の子」を選択したユーザー向けにメインクリエイティブを出し分け

この施策の結果、1歳バースデーフォトの予約数は前年比200%に達しました。行動履歴を基にしたパーソナライズされたビジュアルは、訪問者の興味や関心をより的確に引き出したことで、予約数アップに成功したようです。

関連記事:メインビジュアルの出し分けで、CVR28.9%改善を実現!〜スタジオマリオのABテスト事例〜

仮説立案から実装までに時間がかかる

LPOに必要な工程が1人だけでは完結できないことも、よくある課題として挙げられます。通常LPOを進めるには、マーケティング担当者だけでなく、エンジニアやデザイナーといった各工程の担当者を巻き込む必要があります。しかし、他の担当者のスケジュールが確保できないと、進捗が滞るため、完了するまでに時間を要してしまうことが懸念点です。

そこで便利なのが、LPOツールです。LPOツールでは写真編集アプリのような感覚で操作可能なエディタを使って、ノーコードでクリエイティブを変更できます。そのため、プログラミングやデザインの専門スキルがない人でも、改善パターンの作成から実装までを担えます。ただし、使い勝手はLPOツールによって変わってくるため、マーケティング担当者のITリテラシーにあわせて選ぶことが大切です。

国産LPOツールの「DLPO」は、国内実績No.1(※)の使いやすいLPOツールです。850社以上の企業で導入され、累計75,000件ほどのテストが実施されてきました。直感的な操作ができるエディタが備わっているため、マーケティング担当者だけで改善パターンの実装まで進められます。また、一度に実施可能なABテストの回数や、対応テスト種、セグメントの種類なども豊富なため、スピーディーにLPOが進むことも魅力です。

※株式会社ミック経済研究所、株式会社ITR調べ、2011~2014年 LPOツール売上額が4年連続1位より

ブックオフコーポレーション:テストの実施や結果集計にかかる時間を短縮

ブックオフコーポレーション株式会社は、リユース業界のリーディングカンパニーとして、オンラインと実店舗の両面で幅広い事業を展開しています。同社のECサイトでは、商品購入や来店予約を促進するためのLPOが課題として挙がっていました。しかし、以前導入していたLPOツールでは、テスト回数の制約や操作性の面で効率的な改善が難しく、サイト改修に時間を要していたそうです。

この課題に対応するため、同社は新たにDLPOを導入しました。DLPOは一度に複数のテストを同時進行できるため、検証途中の経過をリアルタイムで確認し、必要に応じて調整を加えられます。また、結果の集計や検証も自動化されているため、人的リソースを削減しながら迅速に改善が進みました。

DLPOを活用して、商品購入ボタンの文言やデザイン、配置場所などのABテストを実施しました。例えば、「カートに入れる」ボタンの形状を一般的な長方形から丸型に変更したところ、CVRが大幅に向上したそうです。この丸型ボタンは他業種の事例からアイデアを得たもので、同社の従来の発想では生まれなかったものでした。

このように、DLPOの活用により、スピーディーかつ効率的なPDCAサイクルを実現しました。同社は今後もユーザーの行動や属性に基づいたテストを継続し、最適なコミュニケーションを模索していく方針です。

関連記事:カートのコンバージョンが前年比128%アップ!〜ブックオフコーポレーションのABテスト事例〜

キャリアデザインセンター:エンジニアのリソースなしでLPOを実施可能に

キャリアデザインセンターは、求人情報サイト「type」を通じて企業と求職者をつなぐ総合人材サービスを展開しています。同社の課題は、「type」が基幹業務システムと深く連動しているため、UI変更や改善施策を実施するたびにエンジニアのリソースが必要となり、効率的なPDCAサイクルの運用が難しい点でした。

この課題を解決するため、同社はLPOツール「DLPO」の導入を決めました。エンジニアリソースを使わずに改修作業を実行できる環境を整えるねらいです。その結果、サイト改修のスピードが大幅に向上し、チーム内での改善提案が活性化したそうです。小さな仮説検証を繰り返すことで、応募完了数=CVRの向上も実現しました。

たとえば、外部サイトから流入した求職者向けにLPの色調を調整するABテストを実施するなど、従来は大掛かりな改修が必要だった施策も手軽に試せるようになりました。これにより、仮説立案やテスト実施の敷居が下がり、チーム全体でのサービス向上に貢献しています。DLPOの導入によって、CVR改善のみならず、チームの働き方改革や企画力向上にも大きな影響をもたらしました。

関連記事:1st party dataを活用したLPOで求職者の応募数アップ!〜株式会社キャリアデザインセンターのABテスト事例〜

目標を達成する見込みが立たない

LPOによってCVRなどに多少の効果は生まれているものの、わずかにしか数値が上昇していないため、なかなか目標に届かないことも、よくある課題として挙げられます。そのためKPI・KGIの達成見込みが立たず、会社の業績にもチームの評価にも悪影響が出るリスクがあることが懸念点です。

改善によるインパクトを高めるためには、LPOの専門的なノウハウを取り入れながら、改善の実施回数を増やしていきましょう。とくにおすすめなのが、多変量テストのように複数の改善要素を含んだパターンのパフォーマンスを試す方法です。しかし、複雑なテスト設定に対応しているLPOツールは限られているため、ツール選びの段階でしっかり比較検討する必要があります。くわえて、複雑なテストを実施するためには、専門的なノウハウのもと明確な仮説を立案することも欠かせません。

LPOツールの「DLPO」は多変量テストに対応しているのはもちろん、設定可能なセグメントの種類が非常に豊富なため、複雑な検証も実現可能です。さらに、専門家による仮説提案などのコンサルティングサービスも実施していて、インハウス化も支援するため、まずは外部のリソースを取り入れながらスタートできます。

auフィナンシャルサービス:多変量テストでCVRを大幅改善

auフィナンシャルサービス株式会社がLPOに取り組んだきっかけは、au PAYカードのテレビCM放映です。WEBでの顧客獲得が重要になり、お客さまに最適なLPを表示させる必要が高まったことで、DLPOを導入してLPOを開始しました。コンバージョンボタンやメインビジュアル、利用イメージなどを最適化する多変量テストを実施し、CVRの大幅な改善を達成しました。

LPOで最初に実施したのは、コンバージョンボタンの色や形、テキスト内容のABテストです。初期段階で効果的なパターンを選び出した後、複数要素の組み合わせを検証する多変量テストを実施したそうです。特に、店舗ロゴを追加することでユーザーに利用シーンを明確にイメージさせる施策が大きな効果をもたらし、CVRの大幅な向上に繋がったといいます。

さらに、統計的に有意な結果をわかりやすく示すレポートの提供により、社内での判断を迅速化しました。テスト結果に基づく改善を繰り返し行うことで、LPの最適化を効果的に進められたようです。結果として、CTAボタンやメインビジュアルの改良など、多変量テストを通じてCVRが119%も向上する成功を収めました。

関連記事:ボタン、メインビジュアル、利用イメージの多変量解析でCVR119%改善!〜auフィナンシャルサービスのABテスト事例〜

株式会社モバオク:専門家のノウハウのもと大量のテストを実施

ネットオークションサービス「モバオク!」では、会員登録数の増加を目指してLPOを進めていました。内製ツールでABテストを実施していたものの、月に1~2回のテストしか実施できず、思うような成果が得られない課題に直面していたそうです。また、新規ユーザーやコアユーザーなど異なる層のユーザーが混在しており、細かいセグメント分けができていないことも課題でした。個々のテストで勝ちパターンは把握できましたが、目標とする数値には届かず、次のステップへ進むための改善策が必要でした。

そこでDLPOを導入し、セグメントを細分化した上で、同時に4本のABテストを実施可能な体制を構築しました。例えば、既存ユーザーと新規ユーザーの行動特性を踏まえたセグメント設計や、会員登録ページのデザイン・文言の最適化を進めました。また、テスト箇所に迷った際はDLPOのコンサルタントに相談し、効果的なアドバイスをもとに施策を展開し、テストのスピードと精度が大幅に向上しました。

DLPOのサポートと高度な機能を活用することで、テストを通じたノウハウが社内に蓄積され、次第に内部だけでテストを設計・運用できる体制が整いつつあります。結果として、LPの改善速度が向上し、目標とするLTVの達成に向けた進捗を確実に押し上げることができました。

関連記事:ABテストでファクトベースの議論が根づき、チーム内が活性化〜モバオク!のABテスト事例〜

社内のリソース不足によりPDCAを回せない

LPOは、一回きりの改善で終わるのではなく、改善を何度も繰り返しながら進めていきます。しかし、社内の人的リソースが不足していることが原因で、LPOが後回しになってしまうこともあるでしょう。LPO以外の業務を効率化することで時間を確保するなど方法はありますが、現場で解決できる範囲には限界があります。そのため、外部リソースを頼ったり、自動化したりなど、LPOにかかる社内の負担を減らす取り組みが必要です。

LPOツールの「DLPO」は、ツールの提供だけでなく、LPOコンサルティングも実施しています。担当者がLPOに関する定例会議に出席して仮説を提案したり、ABテストの実装を依頼したりするなど、任せる業務の内容は一社ごとの状況にあわせて柔軟に対応可能です。外部リソースを頼ることで、LPOのPDCAを一定のペースで回していけます。また、DLPOでは内製化も視野に入れた支援も可能なので、「ノウハウを社内に蓄積できない」といった懸念も払拭できるのも魅力です。

株式会社レオパレス21:担当者1名体制でPDCAの高速化を実現

賃貸事業を中心に展開する株式会社レオパレス21では、賃貸物件情報の電話問い合わせや来店予約の獲得を目的としたLPの最適化に取り組んでいます。同社では、サイトリニューアル後に反響率が大幅に向上し、その成功を契機に、さらに継続的な改修を進める必要性を認識しました。

しかし、社内担当者1名でLPOを実施していたため、PDCAを回す体制を確立するには工夫が求められました。そうした状況でも外部リソースを活用することで、計画的に改善を重ねていったそうです。具体的には、月に1回のペースで改修し、仮説の立案からテスト実施、結果の分析までを一連のプロセスとして取り組みました。これにより、テスト結果をリスト化して知見を蓄積し、次回の改善に役立てる仕組みを構築できました。テスト案が不足した月には、過去の失敗例を現在のテンプレートに当てはめて再テストを行うなど、柔軟なアプローチも取り入れています。

5年以上にわたり月次のABテストを継続した結果、ボタンデザインやレイアウト変更など、ユーザー反応が顕著に変わるポイントを明確に把握しています。こうして積み重ねてきたノウハウをもとに、より効果的なサイト改修が可能となりました。また、全テスト結果をリスト化することで、短期的な改善だけでなく、中長期的な戦略にもつながる体制が構築されています。

関連記事:月に1回のABテストを5年継続。膨大な知見を蓄積して効果的なサイトに。〜レオパレス21のABテスト事例〜

株式会社エムアイカード:専門ノウハウを取り入れて、顧客目線の改善に成功

三越伊勢丹グループのクレジットカード会社として、カードの新規入会やゴールドカードへの切り替え、新サービス利用促進を目的としたLPを運営していました。しかし、従来のLPは利用明細やキャンペーン情報の発信が中心であり、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズされたコミュニケーションができていないことが課題でした。また、既存のLPOツールは複雑で使いづらく、PDCAを迅速に回すことができないという運用面での課題もあったそうです。

こうした課題を解決するため、運用負荷を軽減でき、コンサルティングサービスを活用できる「DLPO」を導入しました。導入後、エムアイカードでは月に10件程度のテストを実施し、1ヶ月サイクルでPDCAを回す仕組みを確立しました。これにより、クリエイティブの表現やバナー掲出位置の微調整といった具体的な施策を通じて、LPのCVRを大幅に向上しました。CVRが30%も改善した施策もあるなど、目覚ましい成果が得られています。

さらに、DLPOの担当者による専門的なアドバイスは、顧客セグメントの細分化やテスト内容の精度向上に貢献しました。その結果、社内の企画担当者同士で積極的な議論が生まれ、モチベーションの向上にもつながっています。こうして、従来の企業目線から顧客目線のマーケティングへの転換に成功したそうです。

関連記事:クリエイティブ訴求の表現を変えただけでCVR30%改善を記録!DLPOによるパーソナライズとABテストで、会員サイト上の顧客体験を向上

LPO成功事例の共通点

これまで紹介してきたLPOの成功事例の中から、共通しているポイントを整理しました。自社のLPOを成功させるための参考にしてみてください。

セグメントごとにパーソナライズ

ユーザーごとにさまざまなニーズが存在するため、1種類のみのクリエイティブでは対応しきれない場合もあります。現時点で順調な数字も、ユーザーの属性やデバイスなどにあわせてクリエイティブを切り替えることで、さらに成果が向上する可能性を期待できるでしょう。

ABテストを大量に実施

SEOやCVRに悪影響が及ばないよう、一部のユーザーを対象にABテストを実施することで、より良い改善策が見つかります。同時並行でたくさんのテストを実施でき、テスト実施割合や、セグメントなどを細かく設定できるツールを選ぶことで、改善がスピーディーに進みます。

仮説立案から実装までをワンストップに実施

今回紹介した事例では、LPOを担当者1人のみやスモールチームで実施しているケースが多く見られます。どの事例でも見られたように、クリエイティブの作成やコーディングなど、専門性が必要な工程が誰でもできるよう、LPOツールを導入するのがおすすめです。

パートナー企業と定例ミーティングを開催

社内のメンバーだけでLPOを進めるのではなく、パートナー企業を巻き込むことで、LPOを継続しやすくなります。DLPOでもLPOコンサルティングサービスを実施していて、定例会議で改善案を提案可能です。社内だけで解決しようとせず、必要に応じてパートナーとして伴走支援してくれるコンサルティングサービスを利用しながら、PDCAを効率よく回していきましょう。

成果を高めるためのLPOの手順

LPOで成果を出すには、次のような手順で進めます。

  • LPOの目的やターゲットユーザーを決める
  • KPIを設定
  • 仮説を立てる
  • ABテストを実施
  • 効果を検証

こうして手順を挙げると「自社でも上手くできそう」と感じるかもしれませんが、仮説の立案や、優先順位づけでつまずいてしまうこともあるでしょう。また、社内の体制が十分に整っていないことが原因で、PDCAが上手く回せない可能性も考えられます。PDCAを回せたとしても、KPIの達成見込みが立たずに頭を抱えることもあるかもしれません。こうしたさまざまな課題を解決しながらLPOを進める必要があります。

課題解決にかかる手間を抑えるためにも、LPOツールを導入してLPOを実施するのがおすすめです。LPOツールのDLPOは、幅広いABテストやセグメントに対応しているため、さまざまな改善パターンを実装できます。さらに、コンサルティングサービスも提供しているため、内部リソースが不足している場合に外部のノウハウを頼れるのもポイントです。成果を出すLPOを実施するには、ぜひDLPOをご検討ください。

まとめ

LPOはターゲットを明確にしたうえで、ABテストを通して優れたパフォーマンスを発揮するクリエイティブを検証することで、成功率が高まります。スモールチームでもLPOを効率化しやすいLPOツールを取り入れたり、社内メンバーだけでなくパートナー企業を巻き込んで定例ミーティングを実施しながら進めたりすることで、継続的に取り組みやすくなるでしょう。LPOツールとコンサルティングのどちらも提供しているDLPOもぜひご検討ください。

DLPOの製品資料や料金表などが必要でしたらお気軽にお申し付けください。