先日、米国オースティンにて開催された「CXL Live」の中でも、「SmartMarketer」というECサイトマーケティング教育サイトと50代以上の女性向け美容ブランド「BOOM! by Cindy Joseph」(以下BOOM!)を運営しているエズラ・ファイヤーストーン(Ezra Firestone)氏によるメール配信マーケティングに関する講演は非常に面白く、メールマーケティングに関して様々なヒントを得ることができました。
講演の中でファイヤーストーン氏はある予測をしました:
“メッセンジャーアプリは5年以内にメール、広告、ソーシャルより大きなマーケティングチャンネルになる。”
代表的なメッセンジャーアプリ
VIber/WeChat/WhatsApp/Facebook Messenger
Snapchat/Skype/Slack/LINE
なるほど。統計データを見る限り、メッセンジャーアプリのユーザー数はすでにソーシャルネットワークのユーザー数を超えているようです。※LINEはこの数値には含まれていません。
しかも、メッセンジャーアプリのマーケティングパフォーマンス(開封・クリック率など)は、どのマーケティングチャンネル(広告、ダイレクトメール、メール配信)よりも高いとファイヤストーン氏がやや興奮気味に言う。
BOOM!は先日実施したキャンペーンの比較をオーディエンスに示しました:
「雲泥の差」という言葉が思い浮かびます。
数字はものを言う。メッセンジャーアプリのマーケティングチャンネルとしての魅力が伝わってきます。
ただ、メッセンジャーアプリへの配信などと言われても少しピンとこないというのは私だけでしょうか?
どのようにメッセンジャーアプリへの配信を実施する?どのようにユーザーをメッセンジャーアプリに誘導する?など、気になる点もあります。
そんな点に関しても、ファイヤストーン氏からいくつかのヒントを得ることができました。講演の中では「Facebookメッセンジャー」という特定のメッセンジャーアプリを利用した話となっていましたが、「WhatsApp」や「LINE」などにも適応できると思われます。
BOOM!はFacebookメッセンジャー用の「ManyChat」というメッセンジャーアプリへの配信・チャットボット作成サービスを利用しているようです。このサービスを使うことでチャットメッセージの作成・配信のほか、今話題のAI(人工知能)を活用した自動対話型のチャットボットも作れます。「ManyChat」や類似したサービスを利用すれば、メールとほぼ同等のデザインクオリティでメッセンジャーアプリへの配信が可能になるというわけです。
続いて、そもそもどのようにしてユーザーにメッセンジャーアプリへの配信を購読してもらうのか。
意外とシンプルな方法です。まずは通常のメール配信でユーザーをメッセンジャーアプリへ誘導します。(特別なオファー、お得な情報が得れるというインセンティブを提供することで誘導率がぐっと上がるでしょう)
今はメール配信が主流ですが、将来的にはメッセンジャーアプリ配信が主流になるとファイヤーストーン氏は予測しています。
メッセンジャーアプリ配信の場合、合わせて自動対話型のチャットボットを利用すれば、単なる情報配信だけでなくユーザーからの質問や要望に対応することが可能になります(会社紹介、ブランド紹介、店舗紹介などなど)。