【ABテスト事例】女性向けのメール、男性向けのメール くじの注文数に大きな変化が。

CASE STUDY:「人気のアーティストの特別チケットが当たる宝くじ」

  • A

    女性向けに「アーティストの写真」を強調したメール

  • B

    男性向けに「賞金が当たる」ことを強調したメール

概要

オランダのデジタルマーケティング代理店のGreenhouse Groupは、クライアントのStaatsloterijのため、ジェンダーに注目した調査を行いました。
その目的は、宝くじに対するコンバージョン率にジェンダーが影響を与えるかどうかを確認するというものです。
テストのため、オーディエンスは男性と女性で二分され、男女で異なるバリエーションのメールが用意されました。

背景

オランダで人気のアーティストの特別チケットが当たる宝くじの広告が作成され、当初はこの広告が男女両方に表示されることになっていました。
しかしこのアーティストが好きだという人の70%が女性であることが判明し、この広告は男性に有効ではないのではないかという仮説が浮上したため、男性へのメールでは賞金が当たるというオファーを行うこととしました。
こうして男性と女性で異なるオファーをすることで、コンバージョン率が総合的に高くなることが予想されました。

対照群として男女に同じオファーを提供する旨のメールを送信するグループを用意し、男女でオファー内容を変更するグループと比較しました。
全体では、8日間の間に132,000人がメールを受け取ることとなり、このうちの半分が対照群となりました。全体サンプルは62%が男性、38%が女性となりましたが、対照群と実験グループの男女比は均等になるように調整されました。

Greenhouse GroupはあるCRMアプリケーションを用いてメールを作成し、ターゲット設定を行い、メールの開封率を追跡することにしました。
コンバージョンのデータ追跡(買い物カゴへの追加、注文、製品コンバージョン率)についてはGoogle Analyticsが用いられました。

結果

ジェンダーによりメールの内容を変えることで、くじの注文が46%も増加(信頼度: 99%)

コメント・学んだこと

  1. セグメント化は重要である
  2. 関連性を生み出せ
  3. 独自リサーチが鍵である

ジェンダーによりセグメントを適切に設定することはコンバージョンにとって非常に重要であり、その場合、オーディエンスの好みや苦手なものについてよく把握しておく必要があります。この調査の方法としては、例えばFacebookによる調査などが考えられます。

ジェンダー以外にも、新規訪問者と再訪問者、デバイスの違いによるセグメント、地理的セグメントなど様々な分け方が考えられます。こうしたセグメントに対して適切なオファーを適切な形で提供することが重要となります。

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