【ABテスト事例】「FOMO(機会損失の恐怖)」でクリック率がどれほど上がるか?

CASE STUDY: 特価商品の個数を表示するか否か

  • A:特価商品の個数を表示しない

  • B:特価商品の個数を表示する

概要

The Next Webが、『特化商品』のページにより多くのトラフィックを誘導するため、『〜個の特別特化商品』のようにその個数を表示したナビゲーションバーを試験導入し、個数を表示した場合としていない場合で比較試験しました。

試験は14日にわたり行われ、バージョンA(個数を表示しない)とバージョンB(個数を表示する)でトラフィックは半々、全体の訪問者は163となりました。

仮説

特別価格商品の個数を表示した方が、内容が分かりやすく、訪問者に期待させることができる。
これによりナビゲーションバーの『特価商品』の項目をクリックしてもらいやすくなり、トラフィックは増大する。

結果

個数を表示した場合、ユーザーエンゲージメント(ナビゲーションバナーのクリック率)が表示しない場合に比べて257.8%改善しました。

コメント・学んだこと

1. FOMOによりオーディエンスは影響を受ける
2. FOMOを利用する場合は正しく用いること
3. 必ずテストをしてその有効性を確かめること

特別特価商品の個数を表示することにより、訪問者に機会損失の恐怖(FOMO)を感じさせることに繋がったと考えられます。単に『特価商品』と表示するのではなく、その個数まで表示することで、「そんなに特価商品があるなら、自分が欲しいものがあるかもしれないし、それを確認しないと損をするかもしれない」と感じるようになるのです。

ただ、常にこのFOMOを利用した作戦が功を奏するとは限りません。それを見る対象が自分に関係のあるものだと感じなければ、機会損失に対する恐怖は生まれないからです。また、単に数字を表示すればFOMOを感じさせることができるとも限りません。
そのため、FOMOを利用した作戦を実施する場合にも、必ずテストを行い、それが最も生産的なアプローチであることを確認することが必要となります。

※FOMO(フォーモー)は、fear of missing outの頭文字を繋いだ略語で、「見逃してしまうことへの恐れ」または「取り残されるかもしれないということへの恐れ」等、機会損失の恐怖を意味する。

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