【ABテスト事例】どの写真が登録率を引き上げるか?

CASE STUDY: 普通の写真 vs 空手家の格好をした写真

  • A:普通の顔写真

  • B:空手家の格好をした写真

概要

デジタルマーケティング代理店の「CliCo Digital」が、そのクライアントである「Dental Academy」が特別な歯学講座を開催するにあたり、どのようなメールを送ることでより講座への登録者が増えるかをテストしました。
講座の内容はセラミック素材と合成素材のそれぞれのメリットに関するもので、それぞれの専門家を招いてそれぞれの素材について意見を戦わせるという内容とし、タイトルもそのように設定しました。

それぞれの良さを『戦わせる』というイメージから、メールに添付する画像を『格闘家の格好をしたそれぞれの専門家』の画像にするとより興味を持ってもらえるのではないかと考えたDental Academyは、『通常通りの専門家の顔写真』と『空手家の格好をした専門家のふたりの画像』での講座の登録率を調べることとしました。

テストは1週間、バージョンA(通常の顔写真)とバージョンB(空手家の写真)へのトラフィックはそれぞれ50%で分けられました。
メールを受け取ったのはおよそ6,000人の歯科医でした。

仮説

空手家の格好の写真【B】の方が、メール本文の内容(意見を戦わせるイベントであるということ)に合致しているため、よりエンゲージメントを形成し、最終的な登録率も高くなる。

結果

空手家の写真の方が、講座への登録率が136%高いことが判明しました。
メール送信から僅か20日で、300あった講座の応募枠が全て完売する結果となりました。

コメント・学んだこと

1. 相手が抱く印象や期待を理解する
2. 相手が抱いた期待を更に強め、ぐんぐんと惹きつける
3. 期待に応えるだけでなく、良い意味で裏切る

ある商品やサービスに対し、消費者は最初にそれに接触した時点で何らかの期待を抱きます。
今回の場合、『スピーカー同士が意見を戦わせる』というタイトルのイベントから抱く期待を鑑みると、単なる顔写真よりも空手家の格好をしたスピーカーの写真の方が最初に抱いた期待(イメージ)と一致していると考えられます。

消費者の期待は、その商品やサービスに関連するものに触れれば触れるほどに次々に生成されていきます。
今回は、バージョンBの方が、タイトルから生まれた期待を強める効果が高かったと言えるのです。
逆にその期待と相容れない情報を与えると、対象は離れてしまうことも考えられるのです。
また、現在では様々な商品やサービスが利用可能ですため、消費者の期待を良い意味で裏切ることも必要となってきます。そうでなければ、競合の商品やサービスとの競争力が弱まってしまうためです。

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