今すぐの勝利を得たい場合、あなたがすべきこと。

2020/09/30 LPOノウハウ CROUX

この記事は、CXLのブログに掲載された記事を翻訳したものです。翻訳元:「Need a Win, Like, Now? Here’s What to Do.

マーケティングのジェネラリストが、CROのエキスパート達に、「大きな労力がなく達成できる成果」や「迅速な勝利」のアイディアを求められたら、どうなるでしょう?



私見はさておき、CXLのエージェンシーチームが私の望みをある程度叶えてくれました。

多くのコンバージョン最適化の施策は、効果が出るまでの時間軸と実施にかかる時間軸の一端に位置します。4分割した右上の領域におさまる施策もあります。


今期の勝利と、今後の4半期における勝利を得るために必要なこと、避けるべきことをお伝えしましょう。

1. ファネルの最下部から始める



「ファネルの下部にある要素から最適化を始めましょう。」とは、ベン・ラベイの言葉です。「そこから上昇することは、収益の機会を意味します。ECサイトでは下部にある商品ページを、リードジェネレーションのサイトではフォームを最適化します。ファネルの上部では、違いを生み出すことはより困難になります。」

「フォームやチェックアウトのページに機会を求めましょう。」とガートルード・ヴァートラも同意します。まとめると、「可能な限りコンバージョンに近いユーザー体験の、簡易な修正の機会を探す」のです。

ラベイは、「そのフレームワーク内で、より具体的な改善の機会があります。」と付け加えています。「ECサイトでは、商品ページからカートページへの遷移において、アップセルとクロスセルが効果的です。平均の注文単価を上げてくれるでしょう。」

ソーシャルプルーフは、こうした鍵となるページでユーザーに影響しうる要素の1つです。

ソーシャルプルーフの要素は購入者の心を揺さぶります。また、すぐに実装できます。


ソーシャルプルーフの表示を最適化することは、コンバージョンに強力な効果を与えます。設定のテストも大きな労力はかかりません。

ボガットは、「ソーシャルプルーフのように、すでにあるページ内のアイテムを異なるロケーションでテストすれば、開発にかかる労力は最小限に抑えられます。」と述べています。



ソーシャルプルーフは、ただのテスティモニアル以上のことを意味します。

「それを埋めこむのではなく、デザインがすでにあり、例えばヒーロー画像など、新しい場所に移動させるのであれば、多くのデザインレビューや開発は必要としません。」とラベイは述べています。

しかし、適切な場所の発見が容易であることを保証しているわけではありません。「ソーシャルプルーフは、その助けとなるはずです。」とラベイは続けています。

しかし、場所や種類に選択肢がある場合、正しい効果を得るのは稀なことです。正しい効果を得るのは難しいか、不可能であることもあります。特に、チャネルやオーディエンスごとにソーシャルプルーフをカスタマイズできるのであれば、結局は努力が必要です。しかし、それを現実にするのは難しく、時間がかかります。


あなたが手にする効果は、あなたの開始地点によって異なります。ゼロからの開始や知名度を著しく変化できる場合、ソーシャルプルーフは即戦力となりえるでしょう。

これは共通のテーマです。ソーシャルプルーフの追加にせよ、コピー文の再執筆にせよ、大きな勝利は、大きな欠陥から生まれます。

2.効果的なコピー文を研ぎ澄ます(そして、それを目立たせる)

開発のリソースを持ち合わせていない場合や、開発チームの時間を確保できない場合、あなたは何をすべきでしょうか?

ブレンダン・モーアは、「コール・トゥ・アクションのボタンの色などの簡単なデザイン変更やコピー文の変更を行いましょう。(ボタンの色については多くの時間を費やすべきではありません。ハイコントラストの色を選び、それを使用しましょう。)」と述べています。

コール・トゥ・アクションのボタンは、ハイコントラストの色が最善です。

ロレンゾ・カレリは、「コピー文の変更で簡単に達成できる目標は、バリュー・プロポジション、見出し、オファーの変更です」と述べています。これらの選択は当たり前に思うかもしれませんが、その欠点に気づいていない企業が多くあります。

誰も見なければ、優れたコピー文も無価値です。


カレリによれば、あなたのブランドや製品を際立たせることだけでなく、ユーザーに気がついてもらうことが大事である、とのことです。

ECサイトは、バリュー・プロポジションや他社サイトと比較した際の優位性をアピールすることが苦手です。その優位性はほとんど隠れていたり、ほんの数パーセントのユーザーしか気が付かないこともあります。自身の優位性を目立たせ、多くの人々の目に触れることで、勝利を得られるでしょう。


モーレは主要なコピー文が埋もれることによる悪影響を経験しています。

最もトラフィックを獲得しているモバイルページで、10段落のテキストの下にコール・トゥ・アクションを設置しているクライアントがいました。そこまでスクロールしていたユーザーはたったの30%です。より目立つ場所に移動させた結果、大きな増加が見られました。ときに、単純なことを見落としてしまうのです。


ページ上部の真ん中に明確なバリュー・プロポジションを表示させることが間違いの場合もあります。

あなたのバリュー・プロポジションを磨き上げる


モーレは、「多くの企業が、その製品が彼らのためにできること、ではなく、その製品がすること、を伝えてしまっています。」と述べています。利益ではなく機能を強調してしまうことはよくあるのです。

Trelloの利益を重視したバリュー・プロポジションは、その見出しに表れています。その利益を生む機能については、その下の小見出しに書かれています。


しかし、良くも悪くも、バリュー・プロポジションはトップページの最上部に表示されるため、そこに表示すべき内容は議論の対象となります。ボゴトは、それに奮闘する多くの企業を目にしています。

インハウスのチームは、トップページの最上部に表示する内容について同意を得ることに、常に苦労しています。もちろん、それは理解できます。そのサイトの特等席であり、あらゆる部署が、そこに表示させたいアイディアがあるのです。

しかし、不幸にも、結局は自社のいくつかのオファー、カルーセル、その他の注意をそらすようなもの、などを表示することに落ち着きます。それらは、そのサイトが実際は何についてのサイトであるのか、ユーザーが理解する手助けとならないのです。

いくつかのオファーではなく、1つの明確なオファーを表示するほうが、勝利を得る結果となることが多いです。


ボゴトによるヒントは、変更を加えることが容易でも、認証の問題にぶつかる可能性を示唆しています。バトラは、「バリュー・プロポジションの変更は、コピーライティングやマーケティングチームからの認証を得る必要があるため、時間がかかることもある。」と述べています。

この問題に出くわした場合は、フォームのラベルやマイクロコピーに注力しましょう。

フォームのラベルやマイクロコピーはコンバージョンを左右し得る。


ハーレー・カーペンターは、コピー文に問題のあるフォームを多く目にしてきました。「そのフォームが何のフォームであるかを説明する見出しや文章がない場合もありました。コール・トゥ・アクションのボタンには”送信”とだけ書かれているフォームも。他にも色々とあります。」

フォームのコピー文はミスリードも発生させる、とボゴトは述べています。「例えば、コール・トゥ・アクションに”今すぐ予約”とあるにも関わらず、リストページへリダイレクトさせたり、エラーメッセージが明確でないこともあります。問題や不正確な箇所を明示するのではなく、”エラー”というメッセージを表示させるだけなのです。訪問者はフラストレーションがたまり、Webサイトを去ってしまうでしょう。」

CTAは、そのボタンを押すと何が起きるかを正確にユーザーに伝えなければなりません。


フォームのコピー文が明確であれば、下記2つの機会も得られるはずです。
  • • ECサイトでは、フォームの最適化は不必要な項目を削除することになります。また、電話番号や郵便番号など、各項目がより明確となるように、マイクロコピーを追加しましょう。(カレリ)
  • • リードジェネレーションのサイトでは、短く、簡単な質問から開始するフォームにしましょう。後のパーソナライゼーションに活用できます。こうすることで、一貫性の心理原則を強化します。ラダー、パンくずリスト、マイクロコンバージョンなども対象です。(ラベイ)

ファネルの下部の最適化とコピー文の調整が完了したら、ユーザー調査に戻りましょう。

3.ユーザーテストを行い、データをクロスレファレンスする

ユーザー調査の手法で最も支出に見合うものは何か?とアナリストに質問したさい、返ってきた答えはほぼ全員一致でした。ユーザーテストであるとのことです。

「30分間の動画テストを10人のユーザーに行いましょう。理想的には、行動がどう変化したかを見るために、後ほど同様のテストを繰り返すことです。」とボゴトは説明します。

また、ボゴトは次のように続けています。

定性的なデータポイントを読むことで、各問題における相関性を理解する手助けとなります。より小規模な定性調査を行ったとしても、1回の調査では最低でも8つの質問を設定し、理想的には、各質問に対し少なくとも200の回答を得たいです。


ユーザーテストが定性調査の代表格であるならば、同様のデータを得ることができる、費用のかからないテストも存在します。前述の調査はそのうちの1つです。

「調査とアンケートは、ユーザー体験を改善する方法についての知見を与えてくれます。また、モチベーションの増加と、摩擦の減少についての知見も与えてくれます。」とカレリも認めています。



予算が限られている中でユーザーテストと近しい調査を行いたいのであれば、このような方法があります、とバトラは述べます。

一連の調査を行いますが、ユーザーテストはセッションレコードに置き換えます。こうすることで、技術的な問題やユーザー体験の問題を特定し、ユーザーがどこに注意を払っているかを算出することに役立ちます。


セッションレコードはHotjarのようなツールでは標準で備わっています。また、ヒートマップやオン・サイトの調査を行うこともできます。

複数のデータソースが、パターンの特定の鍵となります。ユーザーテストでも、調査でも、分析でも同様の問題にでくわしたのであれば、あなたの仮説により一層自信をもつことができるでしょう。

承認を得るためのより強力なケースとなるはずです。多くの場面で生じる問題の解決を試みており、たった1人のユーザーの意見や1つの指標が指ししめす内容に基づいた変更を行うのではないのですから。

ラベイは、定量データと定性データの相関以上のものを得るために分析を活用できる、と述べています。「特に、リードの品質とLTVにおいては、コホート分析を適用するなどして、明確なKPIを設定します。正しく行うことは難しいですが、行う価値はあります。」

コホート分析の一例


さらに、分析を行うことで、機会の規模感を特定できます。モーレいわく、「分析における鍵となるシグナルは、最大の減少が起きている場所です。勝利を得るためにまず修正すべきものを特定するのです。」

カレリは、「1日の終りに、モチベーション、目標、そして、異なるタイプのユーザー間で起こる摩擦について、理解しようと試みるのです。」と述べています。

いくつかの調査方法を組み合わせて行うことが理想です。しかし、Eメールの調査のような、最もシンプルな方法でさえ、行う価値があります。ボゴトは次のように述べています。

十分な量のEメールのリストがあれば、顧客調査を行いましょう。弱点やモチベーションについての正直で誠実な回答を読むことで、Webサイトのあらゆる側面に対しての取り組みについてのアイディアを得られます。テストのアイディアから、テスティモニアルの作成、コピー文の調整まで。


ユーザーテストや同様の調査で必ず現れるものは何でしょうか?壊れた要素です。

4.壊れている箇所を修正する

あなたのチーム、開発者、もしくは経営陣を動かす最も簡単なことは、壊れている箇所の修正です。機能しないボタン、読み込まれないページなどはコンバージョンに悪影響を与えます。仮説など、必要ありません。

バトラが経験したように、「壊れている」の定義は明らかなものを逸脱します。

あるクライアントは、Trustpilotのレーティングのように、クリック可能なレビューに見える全ての製品でスコア付けをしています。訪問者はこうしたレーティングをクリックし続けることを、ヒートマップは明らかにしました。また、調査ではそれらの必要性が明らかになりましたが、そのWebサイト上には読むべきレビューやテスティモニアルは存在しなかったのです。


Webサイトが「うまくいく」かどうかは、あなたの意図とユーザーの期待が入り混じります。両者にあるギャップの要素を、直感的なサイトデザインは解決します。

直感的なデザインを提供するために、知識のギャップは鍵となる課題です。


ユーザーが期待する他の要素もあります。それは、スピードです。「ページを読み込もうとしたさい、読み込むまでの秒数をカウントしているようであれば、それはゾッとするページスピードです。」とカーペンターは述べます。

5.大規模な再デザイン、突飛なアイディア、頻繁に最適化される要素、を避ける

即時の勝利、大きな勝利、ゆっくりとした勝利、小さな勝利。そのどれが目的であろうと、大規模な再デザインは高コストで、時間がかかり、リスクがあります。この意見は、我々のチームのメンバーで一貫しています。

繰り返しの再デザインのフレームワーク内には、重労働で、不確かな項目があります。

  • • 1つのテストに複数の仮説をあてはめる(バトラ)
  • • カスタム製品のツール、ユーザーダッシュボード、ユーザー体験の主要となる要素で、多くのバックグラウンドでの作業を要するもの(ボゴト)
  • • 完全に新しい機能のテスト(ボゴト)

テスト結果の技術的な移植性は疑わしい、とカレリは警告します。

しばしば、ある機能が特定のページでの勝者となった場合、それを他のページのテスト用に「移植すること」はすぐにでき、簡単なことであると思いがちです。多くの場合、簡単ではありません。次善策の開発やページのバックエンドでの構築など、やるべきことは多いです。


考慮すべき最後の点は、即時の達成を手にすることは困難であるということです。なぜでしょうか?デザイナー、コピーライター、最適化の担当者などが、「すでにテスト済み」ということもあるからです。

このアドバイスは、前述のバリュー・プロポジションと見出し(全ての人が最初に見る箇所)を評価するという意見と矛盾するかもしれません。しかし、怠惰であることが不健康を招くのと同様、確証のない実装は、突発的で微細な管理を必要とするプロセス、乱雑な大量生産、認証に時間のかかるコピーのバリュー・プロポジション、オファーの集中砲火などを招いてしまうのです。

まとめ

即時の成功は存在します。しかし、「ハック」にスポットをあてる者は、より大きな絵図も見ているのです。ヒューリスティックな分析は、直感的に見えながら、獲得が難しい専門知識なのです。

長期間における収益の成長を発生させるプログラムの柱は、フォームの入力達成率の向上やカートからの離脱の減少などではなく、顧客が求めていること、あなたを必要とすること、こうした望みをあなたのWebサイトで実現すること、などを深く理解することなのです。

優先度の競争や長い間放置される問題など、組織内の非効率さはアドバンテージとなりえます。自身の会社についてのあなたの専門性は、この瞬間を生き抜く方法を明らかにし、物事を正しい方向に向かわせるための了承を得ることにつながるのです。

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