【CXL Live 2018】LPOに活かせる!良いアイデアを多く創るための7つのルールと6つのポイントとは?

先日の「CXL Live」にて行われた、ビジネスデータ提供・解析を専門とし、175年の歴史を誇るアメリカの大手企業Dun & Bradstreetのアホ・メリット(Merritt Aho)氏によるアイデアジェネレーションに関する講演はとても参考になりました。日々激化している企業間の競争に勝つには良いアイデア、たくさんの良いアイデアが大きな武器となります。

とにかくたくさんのアイデアが求められます:プロダクトアイデア、サービスアイデア、WEB改善アイデア…。いうまでもなく、LPO、ABテストや多変量テストを実施する際には、どのようなテストするのか、という「アイデア」が求められます。できるだけ多くの良いアイデアがほしいです。

たくさんのアイデア
  • アホ氏には自社サイトの改善・テストアイデアの発想に苦労した時期がありました。
    12人程度の優秀な人材を集め、1時間半のアイデアジェネレーションに挑んでいたのですが、誰かがアイデアを出しても、それが否定されると会議室のムードは暗くなり、緊張感に溢れた対立の多い会議に終わりました。結果もあまり芳しくない:アイデアは30程度でアイデアの質も良くない。最悪。
    優秀な人がたくさんいても、LPOに使えそうな良質なアイデアはなかなか出ない状況でした。

このままではマズいと感じたアホ氏は「IDEATION」(良いアイデアをどのように出すか)に関して、本や記事、ビデオなどを参考に「良いアイデア」を創るためのプロセスを考え出します。
実際にどのような本を参考にしたかは不明ですが、探してみると、アイデアに関する書物は数多くあります:

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以下はアホ氏による「良いアイデア」を創るためのレシピ。
まず、7つのルールを決めます。良いアイデアを多く創るためには、会議の環境、構成メンバーも重要です。
※必ずしもLPOに限ったアイデアジェネレーションの話ではありません。

1. 参加者の意識

グループワークに対するポジティブ思考が求められます。メンバーが集まり、「みんなで良いアイデアを出すぞ」というようなマインドが必要。

2. 質より量を重視する

どんなアイデアも歓迎するという雰囲気を作ることで、より多くのアイデアが生まれる。とにかく、「思いついたアイデアを全部出そう!」という姿勢が大事。

3. 絶対に批判しない

どんなアホらしいアイデアでも、絶対にそのアイデア、その人を批判してはいけない。メンバーが誰にも邪魔されることなく、自由に、楽しく、気持ちよく、アイデアジェネレーションに専念できる環境づくりが重要。アイデアの発想とアイデアの判断は別物で同時にやってはいけない、という考え方です。

4. 少人数で行う

アイデアジェネレーションは3~5人の少人数で行うのが一番効率が良いようです。その分野と全く関連がないメンバー「Spark」(火付け役)を参加させることで、より斬新なアイデアが生まれるとアホ氏は述べています。

5. 気を散らすものは徹底的に取り除く

メンバー全員がアイデアジェネレーションのみに集中できる環境を用意する必要があります。集中できる場所が求められますが、集中できるならば、会議室でも、カフェでも、自宅でも構いません。スマートフォンの使用、メールチェックなどは当然厳禁。

6. メンバー全員は同じ条件・環境で参加する

アイデアジェネレーション会議はどのような形(会議室に集まる、SKYPE会議、チャットツールの利用等々)でも良いのですが、メンバー全員が同じ条件で参加した方がより生産的な結果が得られるとアホ氏は考えています。
例えば、メンバーのうち一人だけは電話で参加しているというような場合、グループのポジティブエネルギーが損なわれ、生産性が下るというようなことが考えられます。

7. フォーカスを絞るべし

アイデアジェネレーションのテーマを絞ることで、より多く、そして質の高いアイデアが生まれると考えられます。
例えば、「弊社のサイトをどのように改善するか」というような大きなテーマより、「入力フォームをどのように改善するべきか」、「お問合せボタンをどのように改善するべきか」というように、非常に的を絞ったテーマにすることで、結果としてより良いアイデアが多く生まれます。

さぁ、アイデアジェネレーション会議における守るべき7つのルールに基づき、環境、メンバー構成が決まり、準備が整いました。 いよいよ本番、理想的な会議にするには下記のような6つのポイントが重要です:

1. 全部出せー!

小数人のメンバーが絞ったテーマに対して自由かつ積極的にアイデアを出し合います。

2. 集まったアイデアに対して改善・修正案を出し合う

メンバーが積極的に出してきたアイデアに対して、改善・修正案を出し合います。このステージではグループワークの力が発揮されます。アイデアを磨く、良いアイデアをより良いアイデアにするという段階です。

3. 集まったアイデアを特定のユーザーケースやパソナに合わせてみる

複数のユーザーセグメントの視点で考えてみる。ユーザーのパソナ(デモグラフィック、価値観、行動)を考えた上で、どのようにしてアイデアをより良いものにするかを考えます。
「ユーザーが男性の場合には、このように訴求した方が良いかもしれません」、「年配のユーザーに対しては、このような訴求の方が良いかもしれません」というような具合です。

4. 機能的なアイデアを出す

「どのようにすればユーザーを安心させることができるか」、「どのようにしてより分かりやすく説明するか」、「どのように高級感を演出するか」、「どのようにより魅力的に見せるか」等々、WEBページや提供商品のサービス・機能に関して、改善提案を出し合う。

5. 生まれたアイデアを元にプロトタイプ(モックアップやワイヤー)を作成してみる

アイデアを元にモックアップやワイヤーなどでプロトタイプを作成することで、アイデアをより具体的なものにすることが可能になります。
また、デジタル化されたプロトタイプを共有することで、会議後であってもチームメンバーからさらなる改善案をもらえることもあります。

6. 集まったアイデアを採用するか否かの投票を行う。

複数人の投票によって、アイデアの採用・不採用を決める。投票する人は必ずしも会議に参加したメンバーだけである必要はありません。

いかがでしょうか。今回は下記のことを学ぶことができたと思います:

アイデアジェネレーションはプロセスが重要です。プロセス次第ではグループによるコラボレーションの力が発揮され、個人では生み出せなかったたくさんの良いアイデアを生み出すことが可能になります。
今後は弊社の方でもこのプロセスを試してみたいと思います。
アイデアジェネレーションで良いアイデア生み出し、LPOツールを利用したABテストや多変量テストなどにも活用していきましょう!御社もぜひ!
More Ideas. Better Ideas. May The Best Ideas Win. ♪

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