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記事イメージ画像 犬と時計

【CVR改善事例】ECサイトの商品ページに切迫感を導入することで27.1%の売上アップ!

商品ページ上に「今すぐ!」といった『焦らせる』要素を加えることによる効果については読んだことがあるでしょう(参考:CXL記事(英字))。
これは、特にECサイトの分野において広く一般に用いられる戦略です。本CVR改善事例では、商品ページにそうした切迫感を導入することにより、私たちがどのようにして27.1%の収益向上を実現したのか、その具体例を示したいと思います。

結果のサマリー

Bob&Lush.comにおける顧客調査(回答者数:118)では、顧客の多くは、ある商品が切れた後に次にその商品を補充できるまでの時間を気にしているということが分かった。
- このことから、配達に掛かる時間について、「今すぐに!」という表示と具体的にどれくらいの時間がかかるのかといったことを追加で表示することにより、より多くの顧客転換(コンバージョン)が見込めるのではないかという仮説が立てられた。

1,877人のそれぞれ異なる訪問者に対するテストで、即時配送のための残り時間を表示するという形で切迫感を商品ページに加えることにより、収益が27.1%も増加した。

バックグラウンド

Bob & Lushはイギリスを拠点とするドッグフード販売者であり、ヨーロッパのいくつかの国でECサイトを展開しています。新鮮な肉と本当の野菜を使っていること、量のかさ増し材や甘味料、人工保存料を使っていない低アレルゲンの商品が特徴です。

ResearchXLに従ってコンバージョン調査を行った後、サイトにいくつかの変更を加えることで、コンバージョン率が安定して増加することが確認できました。

以下、顧客に「すぐに買わなくては」と思わせる要因となり、結果として27.1%の収益増加に繋がったトリックを紹介します。

(本CVR改善事例は、ConversionXL Live 2016でのヴィルジョ・ヴァブリット(Viljo Vabrit)のトークの中でも言及されたものです。トークの全貌は、ConversionXL Instituteにログイン後、こちらのページからご覧頂けます)

本ECサイト向けCVR改善事例の詳細

顧客リサーチ:調査は、最近のBob & Lushの顧客118人(69.5%が女性、30.5%が男性)を対象にして行われ、多くの知見と共に様々なテストのアイデアが得られました。そうした発見の中に、飼い犬の餌がなくなることへの不安がありました。

Bob & Lushの顧客リサーチによると、購入時に感じる大きな不安のうちのひとつは餌がいつ届くのかということであることがわかりました。ドッグフードは生活必需品で、不足した際にのみ購入する商品のうちのひとつであると言えます。

商品ページには、特別に切迫感を感じさせるようなトリガーはありませんでした。私たちの仮説は、見た目に分かりやすい切迫感を感じさせるトリガーをページに追加することで、ユーザーがすぐに購入を完了するように促すことができるのではないか、というものでした。

いくつかのテストが行われ、そのうちのひとつの最中、私たちはBob & Lushの商品ページに切迫感を感じさせるようなトリガーを追加しました。その狙いは、あちこちページを閲覧したり、そうするうちに商品ページを離れてしまったりといったことがないよう、商品購入判断をより迅速に行ってもらうことにありました。

結果として、ページ上に切迫感を感じさせるトリガーを配置することで、訪問者はより早く購入判断を行うようになりました。

仮説

顧客調査により、商品ページに切迫感を追加することによって訪問者に考える時間を与えず衝動的にその場で購入を完了させることで、よりコンバージョン率が高くなるのではないかという仮説が得られた。

データ収集メソッドと運用

月曜日から金曜日までの午後4時前に、切迫感を感じさせるメッセージを追加:「イギリスの午後4時までに注文を完了すれば、無料で翌営業日にお届け」

このメッセージは、商品に興味を示している全ての訪問者の文字を読むパターンに合致させるため、商品ページの下に表示した。

この措置が適切な時間と適切な対象にのみ表示されるよう、「この措置が表示されるのは月曜日から金曜日の午後4時前まで(UK IP)」と条件を加えた。

テストは2015年1月10日から同年2月24日までの2週間にわたり行われた。

テストプラットフォームは、A/Bテストツールと、調査ツールが用いられた。

行った措置のバリエーション比較:

バリエーション比較画像A

VS

バリエーション比較画像B

視覚情報の処理は複雑であり、テストが必要なのです。これさえ使えばOKという特効薬は存在しません。

私たち人間はテキストの処理よりも画像の処理の方がずっと早いので、写真を通じて発信すれば多くの情報を受け手に伝えることができます。しかし、写真というものが持つ視線に対する引力が本来見て欲しい部分から目線を遠ざけてしまう可能性があるため、こうしたものは慎重かつよく考えて使われなければならないのです。

写真を選ぶ際には、その画像があなたの価値提案に対して注目させる効果があるか、逆に目を逸らさせてしまう効果が無いか、よく考えてください。例えばあなたの価値提案が感情に関するものであれば、顔の画像が効果的という可能性もあります。しかしそうでないなら、商品の画像か情報を伝えるためのグラフィックが効果的である可能性もあるでしょう。

発見

バリエーション 訪問者数 購入者数 収益 決済ページの訪問
デフォルト(A) 928(49.4%) - - -
切迫感追加(B) 949(50.6%) +9.5% +27.1% +10.1%

製品ページに切迫感を加えることによるA/Bテストは42日間(6週間)実施され、トラフィックは50対50で分かれて95%の信頼性が得られた。

1,877人の訪問者をテストしたところ、切迫感を商品ページに追加したバージョンは、収益が27.1%増加することに繋がると結論づけられた。

上記以外に目を向けてみると、安定したコンバージョン率は9.5%上昇、テスト期間における決済ページへの訪問は10.1%増加した。これのどちらにも統計的有意性は認められなかったが、それでも主な目標の一助となり、6週間の間安定したパフォーマンスを発揮した。

まとめ

言うまでもないことですが、ECサイトのコンバージョンの最適化に万能の方法はありません。切迫感を追加することは大体のケースにおいて上手くいきますが、そうでない場合もあります(時に逆効果ということもありえます)。

しかし今回の調査により、商品ページに切迫感を感じさせる何かを追加してみるというのは試してみるに値することであり、それにより明らかな改善が見られることが判明した、これもまた事実なのです。

この記事は、CXLのブログに掲載された「Implementing Urgency on eCommerce Product Pages For a 27.1% Lift [Case Study]」を翻訳したものです。

ライター紹介
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    ConversionXL

CXLは米国Austinを拠点とするLPOのコンサルティング会社。
また、CXLは「CXL Institute」というLPOやWEB解析に特化した、マーケター向けの教育プログラムの運営も行っています。
欧米のデジタルマーケティング業界ではCXLの創設者Peep Lajaの知名度は非常に高く、Peep Lajaは最も影響力の高いLPOスペシャリストとまで言われています。
CXLのブログは定期的にLPO関連の非常に参考となるブログ記事を配信しています。

https://conversionxl.com/

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