【ABテスト事例】インタラクティブな要素はCVR向上につながるか？

世界的な投資マネジメント会社であるFidelity Internationalは、今回の素晴らしいバナナの検証を自社のサイトで実施しました。

Fidelityのコンテンツチームは、ISAという非課税の投資商品の認知度を向上させるため、商品をより魅力的なものにするクリエイティブな方法を考え出しました。

ISAのページは元々カジュアルな雰囲気で、ともすればシリアスになりがちな非課税の投資というテーマに対して、ユーモラスなアプローチを取っていました。 そのページには可愛らしいオラウータンの赤ちゃんと共に大きな房のバナナが掲載されています。そのバナナは10年間という期間で投資家が期待できるリターンを示しています。
それはこのような外観でした。

検証は二週間にわたって行われました。この期間中に5,000人以上の訪問者があり、トラフィックは半々に分けられました。
半分の訪問者は静止画が表示される元々のページ（A）を閲覧しました。

勝者：バージョンB―インタラクティブなBのページが明確な勝者となりました。

双方向性を追加して訪問者を取り込むことで、静止画のページと比べてトランザクションのコンバージョンが35.96％向上しました。 結果は91.6％の信頼性を獲得しました。

最も規制の厳しい金融の分野においても、思い切った変更を行うことは効果的でした。ただし、軽率な行動を取ってはいけません。何が最良かを検証しましょう。 今回のケースでは、税金という複雑なトピックをユーモラスに表現することで、エンゲージメントが強化され、訪問者が詳細情報を知りたくなる動機づけが行われました。 脳神経科学の研究によれば、学習内容が楽しいものである場合にエンゲージメントは強化されます。

この検証はまさにそれを実行しました。彼らは、初期に投資をすることによる経済的利益を理解するための、ユーザーが楽しめるインタラクティブなプラットフォームを提供したのです。明確な視覚情報と、タイムラインを操作した際に即座にその結果が表示される仕組みによって、ユーザーは初期に投資を行うことでどれほど多くのバナナを獲得することができるのかを知ることができました。

しかし、議論の余地はあります。コンバージョンの差を生んだのはインタラクティブな要素ではなく、レイアウトやデザインの違いだったかもしれません。これは検証によって解決すべき妥当な疑問です。
今後の展開としては、Fidelityは、両方のページでインタラクティブな要素を使わないという条件で、静止画を使った元のページと他のバリエーションの差を検討していくかもしれません。

あなたのコンテンツを、有益な情報を含みながらもエンゲージメントを呼ぶような、斬新で楽しく、インタラクティブなものにする機会を探りましょう。しかし、常に検証を行いましょう。あなたが収益の増加に寄与すると考える要素は、しばしば効果を発揮しないこともあります。